内容説明
星暦3266年。果てなき放浪を続ける宇宙船∞(メビウス)号の乗組員たちは、ある惑星に降り立った。ライオン、豹、牛…地球の動物に似た、様々な種類の知的生命が支配する世界、オネイロス。そこでは夢が現実以上の意味を持ち、王は眠りの中でひたすら夢を紡ぐ。彼らを調査しはじめた地球人たちもまた、やがて夢の世界に引きこまれていった…。幻想的筆致で描くメビウス号〈もうひとつの冒険〉。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
た〜
8
∞号のスピンオフ作品。∞号を読んでいないといろいろと辛いかも。∞号が立ち寄った惑星の一つ、地球人とは全く異なる価値観の世界の住人視点の話なので結構難解。地球人とは全く異なる価値観の者が地球人を見て感じるさまが面白い2018/06/02
Empirestar
3
二層レベルで執り行われるファースト・コンタクトもの。内的宇宙に発展を求めたオネイロスの住人と外的発展を求めた人類との差異を出しながらも、それぞれの種族が理解していくさまを描く。川又作品を読んでいると、自分自身がシュールな、まるでキリコの絵の中に、あるいはカンディンスキーの絵の中に無意識に閉じ込められてしまう感覚がある。本書も短いながらも、そういう感覚のある本だ。2009/03/08
warimachi
1
「宇宙船∞(メビウス)号の冒険」のサイドストーリーにあたる。同じぐらいの厚さで一つのエピソードを掘り下げたため、格段におもしろくなった。無理に探してまで今読まんでもいいとは思うが。
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- 和書
- 新注鏡の国のアリス