内容説明
農薬づけの野菜、汚れきった海、インスタント食品を好んで求める都会の人々、衰弱する学校教育の犠牲となり小さな魂を傷つけられていく子供たち。淡路島に移り住んで自給自足の生活を続けている著者が、自らの体験を通じ、教育のあり方、農業・漁業の現状、食文化の危機等について訴える。いのちのいとおしさと生きることの喜びが静かに伝わってくる。島からの熱いメッセージ。
目次
1 島からの便り(ぼくの断食日;ぼくの農繁期;かたすみの人間賛歌;漁に出る)
2 島で暮らして
3 潮音風声(教師の汚職;子どもが危ない!;ドラマ「太陽の子」のこと)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Maki
9
先月読んだ島物語は灰谷健次郎の実体験だったんだなぁ~。今、はやりのオーガニックだなぁ~。とことん、究極の。灰谷先生の本にはそこに「いのち」というテーマが必ずある。それに幼い子供や貧困や障害という社会の弱者がいかに懸命に生きているか、生きるとは何かをいつも問われている。傷つき命をたとうとする人がいるのは知らない誰かの事ではなく、そんな社会を作っているひとりひとりに責任があるんだって、そう言われている気がする。2017/04/13
Holden Caulfield
1
以前の記録2015/01/30
Fuyu
0
安い表現かもしれないけれど、灰谷健二郎の生き方考え方が好き。 共感する言葉がたくさんあって、多くの人の心を動かす小説を生み出していることに素直に納得できる。 海の物語しか読んだことはないのに、以前から為人を知っていた気がする。 2020/04/12