内容説明
その日は、朝から何か起こりそうな予感が―全くなかった。夫と娘のお弁当を作って、洗濯をして…という平凡な一日の始まり。唯一、いつもと違っていたのは、我が家の隣にかつての恋人が引越してきたことだった。彼も今は妻子ある身だったけれど、何やら訳ありな様子。そのうえ夫にも「昔の知り合い」という女性が現れて…。北見隆の挿画とともに贈るユーモア・サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
97
北見隆の挿絵が31枚以上ある。 絵本まではいかないが、挿絵入りの物語として、 ダールの本に匹敵する出来栄えだと思う。 赤川次郎の描く透明感のある人物をよく描写している絵。 すべての本に30枚以上の北野隆の挿絵を入れれば, 赤川次郎の作品は海外でも通用するのではないかと感じました。 人間関係が、やや複雑で、最終的にはやりすぎではないかと思いました。 それでも不満には思いませんでした。赤川次郎らしい登場のさせかたに妙があるのかもしれません。2013/05/13
白雪ちょこ
8
いい作品だった。 ミステリー、サスペンスというよりも、隣近所で送る人間同士の艶かしい欲情などがぶつかり合っている。 リアルさが描かれていた、まるで昼ドラのような作品だったなと思った。 そして、特に特徴的なのが、挿絵。 表紙にも描かれているデザイナーの人が、 場面にあった挿絵をふんだんに取り込んでいるため、芸術としても読み込める作品。
田(゚_ 。)村
0
1999/12