新潮文庫
東京番外地

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  • サイズ 文庫判/ページ数 305p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101300726
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

東京番外地、それは普通の人が何となく忌避してしまうところ、近すぎて焦点距離が合わなくなってしまったすぐそこの異界。皇居、歌舞伎町、東京拘置所、山谷、霞が関―。あらゆる違和にまなざしを向けてきた著者が、無意識の底に沈んだ15の「聖域」を旅する裏東京ルポルタージュ。そして初めて出会う、この街の知られざる素顔とは―新たに「番外編・東京ディズニーランド」を追加収録。

目次

要塞へと変貌する「終末の小部屋」―葛飾区小菅一丁目
「眠らない街」は時代の波にたゆたう―新宿区歌舞伎町一丁目
異国で繰り返される「静謐な祈り」―渋谷区大山町一番地
「縁のない骸」が永劫の記憶を発する―台東区浅草二丁目
彼らとを隔てる「存在しない一線」―世田谷区上北沢二丁目
「微笑む家族」が暮らす一一五万m2の森―千代田区千代田一番地
隣人の劣情をも断じる「大真面目な舞台」―千代田区霞が関一丁目
「荒くれたち」は明日も路上でまどろむ―台東区清川二丁目
「世界一の鉄塔」が威容の元に放つもの―港区芝公園四丁目
十万人の呻きは「六十一年目」に何を伝えた―墨田区横網二丁目
桜花舞い「生けるもの」の宴は続く―台東区上野公園九番地
高層ビルに取り囲まれる「広大な市場」―港区港南二丁目
「異邦人たち」は集い関わり散ってゆく―港区港南五丁目
私たちは生きていく、「夥しい死」の先を―府中市多磨町四丁目
日常から遊離した「夢と理想の国」―千葉県浦安市舞浜二丁目

著者等紹介

森達也[モリタツヤ]
1956(昭和31)年広島県呉市生れ。映画監督、作家。テレビ・ディレクターを経て、’98(平成10)年、オウム真理教の内部に密着した自主制作ドキュメンタリー映画「A」を発表。ベルリン映画祭に正式招待され、香港、釜山、バンクーバーなど、海外の映画祭でも高い評価を受けた。2001年、続編「A2」が山形国際ドキュメンタリー映画祭にて審査員特別賞、市民賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fseigojp

27
東京拘置所というのは以前から気になる場所であったので、面白かった2015/10/06

岡本匠

11
東京において、普段は忌避される場所を森達也が訪ね歩く。雑誌「波」に連載されたもの。森達也は「放送禁止歌」から結構読んでいる。因みに「放送禁止歌」の表紙は、内澤旬子だったとの事。そうだったのか。2017/01/08

てっしー

11
「東京の番外地」を著者がどう見るかに興味があった自分には、彼の思索が中心の多くの章よりも、素直に見たままを描いている章のほうが面白かった。思索中心の章では、別に東京拘置所じゃなくて他の拘置所でも、松沢病院でなくて他の精神病院でも、彼は同じ文章を書いたんじゃないか。もっと言えば、別に直接そこを歩かなくても彼は同じ文章を書けたのではないか等と勘ぐってしまった。何か編集者側の「森達也をこういう所に連れて行ったら、こういうの書くだろう」という期待にまんまと乗せられている感じがした。2013/05/27

hiro kino

5
森達也さんの本をはじめて読んだ。本の感想と違うかもしれないが、森さんは人に対する接し方が優しい人だと思った。2020/03/03

Junji Ashida

5
東京が好きだ。それは単に僕が田舎者だからだけではない(いや、8割ぐらいはそうかも知れないが)。この街は世界で最も長い大都市としての歴史があり、臭うような数多の人間の欲望を伏在させながら、今も変わり続けているから。 でも、そんな爛熟した東京には普段、無意識に目をそむけているいる場所、あまりにも身近過ぎてその本質を見失っている場所がある。そんな「東京番外地」を著者の森達也が巡るルポルタージュ。 皇居、東京拘置所、山谷、歌舞伎町・・・。この本を持って街へ出たくなった。僕は何を感じるだろうか。 2012/10/08

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