新潮文庫<br> 旅は自由席

新潮文庫
旅は自由席

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  • サイズ 文庫判/ページ数 283p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101268118
  • NDC分類 291.09
  • Cコード C0126

内容説明

暇ではないのに今日も思いつきの旅に出る。春夏秋冬、東西南北、雨天炎天、美味礼賛。どんなに小さな旅行でも、二つと同じ旅はない。まだまだ知らない日本を訪ねて自由席から車窓をスケッチ。「最後 青函連絡船」「瀬戸大橋の美と気概」「日本最短“7.2mのトンネル”の優しさ」そして「名物乞食“万平”さんのこと」等々。変わりゆく鉄道と変わらない旅情をみつめた宮脇流紀行文集。

目次

青函トンネルと瀬戸大橋
どこかへ行きたい
車窓の四季
旅の周辺・鉄道ファンの発想
仕事部屋のうちそと

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

406
海外旅行はもちろんのこと、国内の鉄旅もままならない昨今。せめて読書で渇きを癒そうと手に取る。本書も、概ね何時もの宮脇節ではあるのだが、還暦を迎える前後のものであるらしく、この人もお年をめしたのだなあとの感が随所に見うけられるようになった。もっとも、そうはいっても全国津々浦々、様々な路線を様々な列車と旅のスタイルで駆け巡るだけのエネルギーは健在だ。この巻を読んでいて思ったのだが、この人は南の旅よりも北への旅の指向性が強いということ。たしかに厳寒期の北海道や東北のそれも北の果てというには強い旅情を喚起する。2021/06/27

新地学@児童書病発動中

109
旅行作家宮脇俊三氏のさまざまなテーマによるエッセイ集。落ち穂拾い的な面があるが、どのエッセイも非常に面白くて、奥が深い。文章もうまい。宮脇さんの知性とお人柄を感じる。くどく書かないで、適当なところで切り上げてしまうので、余韻が残る。本書の中では「車窓の四季」が特にすばらしいと思う。列車の窓から見た日本の四季の美しさをさり気なく賛美していく。日本が自然に恵まれ、美しい国であることがしみじみと実感できる。活字による日本一周が体験できる稀有なエッセイだ。2017/06/26

まーくん

52
国鉄全線完乗のデビュー作「時刻表2万キロ」以来の大ファン。きっと単行本で読んだと思うのだけど・・。世の中、鉄道ファン数多く、全線完乗の強者も今となってはあまた居れど、門外漢も惹きつける洒脱な文章家は宮脇先生をおいて他になし。サラリーマン生活の合間を縫って鉄路巡りの話しは実に楽しい。本書では北海道の魅力を多く語っている。そうそう、連絡船で渡る北海道は旅情溢れていたな~。また、本書では氏の人生を振り返った文章も何篇か収録されていて、いろいろ感じさせられる事も多かった。感想を記す余裕がないのが残念。03年逝去。2019/06/19

Tadashi_N

20
旅の間に旅の本を読むのも一興か?2016/03/21

saga

20
【古書】昭和末期から平成初期にかけて発表された小品を集めた、エッセイ集三部作の最後を飾る本である。と言っても、その語り口は今までと何ら変わることなく安心して読めた。前2冊は新装版で入手できたが、本書は古書の文庫版をようやく手に入れた。国鉄はJRに変わり、本書が刊行される時に廃線になった路線がカッコ書きで注釈を入れられているのが悲しい。2013/08/29

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