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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥
77
戦争を舞台にした短編集。表題作「硫黄島に死す」は、西中佐に焦点をあてて書かれた作品。ロサンゼルスオリンピック金メダルの栄光から、生還期し難い激戦の硫黄島へ。そして玉砕。華族(男爵)という地位にあり、国民的な英雄であった彼がこうした戦地に送られたのは、当時「国際派」、「親米派」とみなされていたからであろうか?★★★2016/12/29
ゐづる
47
硫黄島で戦死した西中佐を描いた表題作だけでも読む価値あります。西中佐のかっこよさ、男としての生き様が凝縮されています。個人的には「軍艦旗はためく丘に」が印象的。宝塚航空隊を描いた作品で、彼らが淡路島・阿那賀沖で戦死したことは今の今まで全然知りませんでした。また今度阿那賀に行って、慰霊をしたいと思ってます。戦争のときは、似たような悲劇が全国で起きていたんでしょうね。実際に従軍した人の作品はやはり説得力がものすごいです。2014/08/20
金吾
40
○軍における逃れない運命について考えさせられます。城山さんの淡々とした語り口がますます現代との違いを身に滲みさせていきます。表題作と「草原の敵」が良かったです。2022/03/28
馨
38
予科練の話が印象的でした。当時の若者はとても純粋で、国の為に散っていった方々が沢山いたことに胸が締め付けられます。同じ日本人として頭が下がる思いです。2013/01/12
金吾
34
○城山さんの淡々とした書き方の中にも戦争により人生が変わった人たちの内面が上手く書かれていて好きな作品です。特に「硫黄島に死す」「草原の敵」が好みです。2022/12/10