新潮文庫<br> なまみこ物語

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新潮文庫
なまみこ物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 221p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101127064
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃいろ子

38
一条天皇と定子の物語は何冊か読んだ。歴史を踏まえて描かれているのだから、おおよその流れは同じでも、どこに重きを置くのかで、趣きがまた変わり魅了された。作者が幼い頃に読んだ物語を記憶を頼りに描いている。栄華物語をそっくり引用している部分もあれば、描かれていない部分もあり、 とある巫女の姉妹が道長の策略に加担して、、、。 定子を愛し信じながらも、とこかでもしや?と思ってしまう一条に、最後の最後定子が、、、という場面が、実際遺した歌と共に活かされていて泣けてしまった。とても美しい文章で読んでいて幸せでした。2024/01/21

しゅてふぁん

25
道長が巫女の姉妹を使って、何とか帝の心を定子から逸らせようと画策する。一条帝と定子後宮の話は好きだし、おもしろかったけれど、物語文の合間に古典の原文や栄華物語の解説文が入る構成になっていて読みにくかった。原文も解説文もひっくるめての『なまみこ物語』なんだろうけれど、物語の世界になかなか集中できなくて読むのに時間がかかった。2016/11/13

Kotaro Nagai

8
古書店にて入手。表題作は昭和40年刊行。ほか「歌のふるさと」(昭和28年)「ますらお」(昭和33年)を収録。「なまみこ物語」は序章に来歴が記され、それによると著者の父の蔵書「生神子物語」という和綴本を過去に読んだ記憶を頼りに進めていくとある。物語は平安時代一条天皇の宮中、中宮定子が藤原道長の画策により落飾するまでが語られる。実はこの「生神子物語」は作者の全くの創作なのである。源氏物語を手がけた著者ならではの力量が感じられる凝った作品。「歌のふるさと」は伊勢物語の幾つかのエピソードを自由に現代文にした佳作。2022/09/27

すぎやん

6
枕草子とは異なった目線から、清く儚く美しい中宮定子の、短い半生を描き出す。苦境にあっても最期まで気品をもちつづけた定子。清少納言という介在者を排して語られる彼女の姿は、「それでもなお」というべきか、あるいは、「しかしながら」というべきか、よりいっそう理想的な女性として写る。王朝物の上品さをたたえる物語は、その内に、当代の人々の激しい思いをも抱えており、巫女姉妹とこれを利用する道長の策謀とあいまって、完成度の高い悲劇となっている。一条帝との間にはぐくまれた愛の行方は、やはり心に突き刺さるものがある。2016/12/28

若黎

4
持ってたことも忘れてた。2023/10/21

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