新潮文庫
酔生夢死か、起死回生か。

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 188p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101110189
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

「阿川さんの、その背広、いいですね」「そうですか。何のいやがらせです、今度は?」若い頃からの知己であった二人にもはや遠慮はない。共に旅した海外の珍道中、作家仲間との楽しき日々、互いの家族も巻き込んでの騒動と、懐かしく心騒ぐ想い出は、語り尽くそうとも尽くせない。エピキュリアン阿川氏とペシミスト北氏の、若い者にはちょっと真似できない話術が冴える、抱腹絶倒対談集。

目次

まえがき―阿川弘之さんとの旅(北杜夫)
貴重なる最後の対談
朦朧寝不足対談
酔生夢死か、起死回生か。
死に方の流儀
われらが“俊ちゃん”を語ろう
食いしん坊の食卓
あとがき―お相手役はつらいよ(阿川弘之)

著者等紹介

阿川弘之[アガワヒロユキ]
1920(大正9)年、広島市生れ。東大国文科を繰り上げ卒業し、海軍予備学生として海軍に入る。志賀直哉に師事。’53(昭和28)年、学徒兵体験に基づく『春の城』で読売文学賞受賞

北杜夫[キタモリオ]
1927(昭和2)年、東京青山生れ。歌人・斎藤茂吉の息子。東北大学医学部卒。船医としての体験をもとに’60年『どくとるマンボウ航海記』を刊行、同年『夜と霧の隅で』で芥川賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

クプクプ

54
阿川弘之と北杜夫の対談集。北杜夫は相変わらずでしたが、阿川弘之の発言に発見がありました。阿川さんは鉄道が好きでその噂を耳にした中央公論社の宮脇俊三さんが阿川さんに鉄道のエッセイを書かせて出版し、その本がかなり売れたそうです。それと阿川弘之は美食家で娘の阿川佐和子さんが「娘の味」で書いていたオックステールシチューが本当に好物だったそうです。極め付けは阿川弘之が北杜夫の「どくとるマンボウ航海記」はハンブルクに上陸してから精彩を欠く、と言ったことです。それは北杜夫がキミコ夫人と出会ったから。確かに当たっています2020/01/07

Gotoran

32
2002年に出た単行本の文庫化。平成7~12年に行われた阿川弘之と北杜夫の対談集。対談の内容は昔話や病気、死についてなど、年齢相応ではあるが、特に深刻ぶらずに笑い話になってしまう。また共通の話題と、関係ない話題が、かみ合っていたり、かみ合っていなかったりしながら最後は、しっかりしまっているというのが、さすが長年文学や趣味を語り合ってきたお二方だからだと感じた。お二方の掛け合いが面白く、気軽に読ませて頂いた。2024/04/20

双海(ふたみ)

22
鬱の北さんは対談中も幾度となく「死にたい」とこぼします。「僕の『茂吉』を担当してくれた、岩波の大左翼の編集者がギロチンにかけてくれる」ことを望む。「酔うと『阿川弘之、三浦朱門、北杜夫は保守反動だから、革命が成就した暁には、ギロチンにかけねばならん』と言ってた。なかなか革命も起きないし、困っちゃうですね(笑)」・・・岩波ならさもありなんと思われました。2015/05/22

雨巫女。@新潮部

15
《私‐図書館》まさかの北杜夫さんの訃報。読んでる途中で知る。阿川さんは、ショックだろうなあ。最近は、車椅子の姿をみて心配してたんですが、残念です。阿川さんとの対談だったのですが、とても面白く、また読みたかったのに。((T_T))2011/10/26

kiiseegen

6
古書。数編の対談集。2019/01/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/221803
  • ご注意事項

最近チェックした商品