出版社内容情報
絵本(小学)
知能と身体に重い障害を持つ兄の成長を,弟の目を通して語る写真絵本。千枚を越える兄のアルバムから,この絵本は生まれました。
全国学校図書館協議会 児童福祉審議会特別推薦文化財
内容説明
「なんでみんなのおにいちゃんとちがうのさ?」重い障害を持つ兄の姿を、弟の目から語る写真絵本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゃーこ
65
本の内容は、家族写真のオンパレードというか、なんだ、そんなもんか。と思ってしまったが、あとがきに本書に込められた著者の情熱や葛藤の経緯に涙がクラクラした。「1人1人の人間にはその人にしかない持ち味がある」と。「障害について家族にとってはもう障害でなくなっていた、彼が話せない分、何を考えているのか家族は想像力を働かせ心豊かになる」そうか、障害の持ち味について貴重なヒントを得た気がする。2013/11/23
鈴
52
障害を持つ兄を、弟目線で綴られた写真絵本。親子4人で楽しそうにジャンプする写真に泣きそうになった。障害ってなんだろう。家族も本人も、こんなにも楽しそうで幸せそうなのに。2018/03/26
gtn
24
互いに認め合うこと。それが人として最高の行い。そうやって共に苦労し、共に笑いあった結果、得られるのは歓喜と誰にも冒されない尊厳。2022/07/15
わむう
21
知的障害をもつ兄の日常を弟の視点で書かれた写真絵本。友達に「ぼくのおにいちゃんだよ」と堂々と言えない葛藤についても触れている。作者は兄弟の両親。障害者の兄のことも健常者である弟のこともかけがえのない存在であるという愛情が伝わってくる。2018/02/13
ふじ
18
弟の視点から、障害のあるお兄ちゃんを振り返った形を取った絵本。あとがきにあった、写真家であるお母さんに向けられた言葉が印象的。「そんなに障害児の絵本が作りたいなら、自分の子でやったらいい。」でも、自分の視点からの息子の絵本ではないんだよね。きっと、被写体との距離とか、読者への伝わりやすさとか、素人にはわからない感覚があるのだろうけれど、もやもやが残る読後でした。2020/09/03