出版社内容情報
お国ことば15万語が標準語から検索できる!
方言を知ることは、日本人の心のひだにまで分け入ることです。日本語研究者、文学研究者、郷土史家、著述業をはじめ日本語を愛するすべての人々に。
【本書の特徴】
北海道から沖縄まで、全国各地の「方言集」をもとに、ぬくもりと生命力に満ちた方言を採録。お国ことばが標準語から簡単に検索できます。
1.標準語の見出しで引ける。標準語の見出し約3600語を五十音順に配列。その意味の方言15万語と、使われる地域がわかります。たとえば、「おかあさん」を表す方言は、日本全国で210もの言い方が、「じゃんけん」を表す方言は320もの言い方があり、それぞれどこの地域で使われているのかが わかります。
2.標準語の見出しは、方言の美しさ、面白さがわかるものを中心に選びました。たとえば、「はずかしい」という標準語見出しを引きますと、「おしょし(岩手、宮城、秋田等)」「おやげね(新潟等)」「こそばい(高知等)」といった方言のあることがわかります。
3.標準語にはない方言のもつ微妙なニュアンスがわかるよう子見出しを工夫。標準語見出しと子見出しを合わせると7,000項目。たとえば「朝」という項目には、「朝起きてすぐの時」、「飽きる」という項目には、「飽きるほど」の子見出しを置き、そのニュアンスを表す各地の方言を揚げました。
4.方言の語源の解説、その方言を使用する職業・性別・年齢層などの解説も適宜添えました。
5.方言に関する様々なコラム「方言の窓」、119項目を収録しました。「共通語に導入された方言」「犯罪捜査と方言」「方言コンプレックス」「漫画と方言」「方言と思われる共通語」など、方言の基礎的な知識が得られます。
6.各地の「方言集」の一覧を巻頭に収録しました。 本書のもとになった1,000点を越える各地の「方言集」をまとめて掲載。方言を研究する際の基本資料の目録としても使えます。
7.付録は「都道府県別方言概説」。全国47都道府県ごとの方言の区分や語彙・発音の特徴などが概観できます。各都道府県には方言区分地図を収録しました。また、カットとして、方言が書かれた暖簾(のれん)、手拭いなどの「方言土産」を添えました。(方言研究者、故徳川宗賢氏のコレクション、山形県三川町所蔵)