小学館文庫<br> ヒルクライマー

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小学館文庫
ヒルクライマー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 361p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094086201
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

本格自転車山岳レース小説、待望の文庫化!

「なぜ坂に登るのか?」
世はまさに空前のロードバイク・ブーム。そして中でもヒルクライムレースは、山国という日本の国土の特異性もあり、多くのファンを惹きつけてやまない。されど……。
自転車で山に登る……容赦のない疲労困憊……いったい何が楽しいのか?なぜ重力の法則に逆らい、何の報酬もない苦行に耐えなけれなならないのか。しかし、死ぬほど苦しくても、彼らはペダルを漕ぐのを止めない。長い坂を登りつめた果てに何があるというのか?
ヒルクライムの面白さに取り憑かれた作家が自らの体験を元に、愛すべき“坂バカ”たちのドラマを鮮烈に描き尽くした、日本初の本格ヒルクライムレース小説。本書はスポーツ冒険娯楽小説であると同時に、坂バカたちそれぞれの人生の疲れと痛みが、歓喜に満ちた癒しに変わっていく過程を描いた、魂と肉体の再生の物語でもある。
「なぜ坂に登るのか?」
それはロード乗りが必ず一度は取りつかれる問いだ。読んでから登るか、登ってから読むか? 答えは挑んだもののみに与えられる。

【編集担当からのおすすめ情報】
文庫帯に応援のコメントを寄せていただいたのは、なんと! レディオシャックの一員としてジロ・デ・イタリアに参戦中の別府史之選手。説明の必要もないと思いますが、2009年のツールドフランスを日本人として初めて完走した、世界的プロロード選手です。グランツールを走った選手にしか語れない、本書へのコメントは? それは読んでのお楽しみ。

高千穂 遙[タカチホ ハルカ]
著・文・その他

内容説明

妻も娘も顧みず、四十歳で出会ったヒルクライムに全てを賭ける男。マラソンを捨て目標を失い、大学も中退した青年。そして二人を取り巻く坂馬鹿たち。彼らは坂の頂点を目指しひたすら登り続ける。「なぜ坂に登るのか?」それはロード乗りが必ず一度は直面する問いだ。なぜ重力の法則に逆らい、息も止まるほどの苦しさに耐えなければならないのか。長い坂を登りつめた果てに、待つものは何なのか。自転車で山に登る面白さに取り憑かれた作家が、自らの体験を元に描き尽くした日本初の本格ヒルクライム小説。坂に魅せられた者たちの、魂と肉体の再生の物語。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんごろ

179
ヒルクライマーも「そこに山があるから」と言うのだろうか。家族を顧みずヒルクライムに魅せられた男、友の形見として譲り受けた自転車をきっかけに自転車に興味を持つ男。元彼が自転車が趣味で、別れた後も自転車に乗り続ける娘など、理由は人それぞれ。そんな自転車バカ達は、坂バカとなって、坂に挑戦し、いや人生に抗うのか。ヒルクライムの魅力をたっぷり楽しめる。ただ、このシーンは余計かなと思うところはある。16歳はないでしょとね。それでも、読後は自分もチームのメンバーになって、坂に抗う反逆者のような高揚感を味わえた。2022/06/21

ツン

85
読友さんの投稿で見て、「あのSF作家の高千穂遥がヒルクライマー??」と驚いて読んでみた。(昔、ダーティペアとか、クラッシャージョーとか読んだな、懐かしい。。)面白い!エンディングも感動したし、文庫化にあたって追加されたあとがきも驚きました。。近藤史恵さんのサクリファイスみたいに、続編がでないかな。2021/04/04

KEI

44
自転車で山を登るライダーを見かけるが、何故これまでして登るか?と思って来た。主人公の礼二が貰ったロードレーサーをプロショップに持ち込んだことから、ヒルクライム二ハマって行く。一方、中年大作はたまたま栂池のヒルクライムに出会わし、家庭をそっちのけでヒルクライムにのめり込む。グループの面々もユニークに描かれ、練習風景も厳しさとヒルクライムに全てを掛ける人達の姿が鮮やかだった。ラストのレースは疾走感があり、「サクリファイス」とはまだ違った面白さだった。大作の娘 あかりはJKなのか!と思う描写あり。お薦め本。2020/04/16

hiro

31
読後スッキリ!初読みの作家さんだったけど、自身がヒルクライマーということで、練習コースやらレースの描写やらが詳しくて、躍動感があり、おもしろかった。 ただ他の方も書いていたけれど、このシーンは要らないんじゃ??と思うような性描写があり、そこが引っかかる。それがなければ、中高生にも薦められるのになぁ。 2020/11/03

hope

26
自転車乗りはみんな頭がおかしい。 大学を中退した元陸上部の礼二は、親友の遺品として譲り受けたロードバイクに夢中になり頭角を表す。あいつと一緒に走るんだ。 中年になって目覚めた大作は、ヒルクライムでプロと渡り合うほどのめり込む。放ったらかしてギクシャクする家族。わかってる。自転車のせいだ。 同じクラブ員の二人が戦うのは必然だったんだろう。決戦で彼らは何を手にするのか。2021/05/20

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