僕の死に方―エンディングダイアリー500日

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  • サイズ B6判/ページ数 205p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093965200
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

金子哲雄さんの切なく愛しい死の記録

2012年10月、「肺カルチノイド」という急性の難病により、41才という若さで急逝した流通ジャーナリスト、金子哲雄さん。死期を悟った金子さんは、会葬礼状まで生前に用意して、自分の葬儀を自分でプロデュース、自らの死をも「流通ジャーナリスト」としての情報発信の場にしたのでした。まさに、みごとというほかないその最期・・・。しかし、彼が「余命0」宣告を受け入れて死の準備を整えるまでには、乗り越えなければならない悲しみ、苦しみ、そして何より、最愛の妻を残していくことへの葛藤がありました。死の1か月前から、最後の力を振り絞って書き上げた本書には、その一部始終が綴られています。


【編集担当からのおすすめ情報】
金子さんのマネージャーから担当編集者宛てに、「金子さんが肺カルチノイドという病気を患い、もう助からない。本人が会って話したいと言っているので来てほしい」という連絡を受けたのは、亡くなる1か月前のこと。40代で死ぬということがどういうことか、妻に何を残せるのか、気持ちにどんな変化が起きるのか・・・金子さんはそれらを書き残したいと言いました。本書は、明日、命が絶えるかもしれない日々の中で、金子さんが命を振り絞るように綴った最後の著書です。

金子 哲雄[カネコ テツオ]
著・文・その他

内容説明

突然の余命宣告。絶望の中でやがて彼は「命の始末」と向き合い始める。その臨終までの道程はとことん前向きで限りなく切なく愛しい。これは41歳で急逝した売れっ子流通ジャーナリストの見事な死の記録である。

目次

第1章 流通ジャーナリストと名乗って(数学の勉強はやめる―高2の決断;石の上には1年でいい―腰かけ会社員生活 ほか)
第2章 昼も夜も時間が足りない(一致した「嫌い」―妻が最初の視聴者;女性週刊誌からテレビへ―競争相手の少ない世界 ほか)
第3章 発病。あふれてしまう涙(9センチの腫瘍―病院で門前払い;「咳、おつらかったでしょう」―仕事と治療と ほか)
第4章 最後の仕事は死の準備(長びく肺炎―最後のラジオ出演;東京タワーの足下に―葬儀の準備 ほか)

著者等紹介

金子哲雄[カネコテツオ]
1971年千葉県生まれ。慶応義塾大学卒。株式会社ジャパンエナジーに勤務した後、流通ジャーナリストに。スーパー、コンビニから家電量販店、最新スポットまで、徹底した現場リサーチをもとにした分析とお得情報を発信した。独特の口調と親しみやすいキャラクターで人気を集め、テレビ・ラジオ・雑誌・講演会などで活躍。2012年10月2日、肺カルチノイドのため死去。享年41(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パフちゃん@かのん変更

190
究極の終活本だった。流通ジャーナリスト、肺カルチノイド(ガンもどき)で死去41歳。最初の受診で「いつ死んでもおかしくない」と言われてから死ぬまでの約500日。死ぬまで仕事をしたい。との思いから病気の事は人には知らさずにいた。入院せず、在宅療養。往診の医師、看護師、妻の介護で闘病。延命治療は受けない。死の一か月前から、この本の執筆を始めた。自分の葬儀を準備し、会葬お礼状も自分で書いて準備した。頭がよく、バイタリティのある人。短いが中味の濃い人生だったと思う。ご冥福をお祈りします。2013/10/20

takaC

190
悲しい出来事の一つとして捉える事しかできない自分ですが、金子哲雄=東京タワー、は深く心に刻みます。2012/12/16

再び読書

151
これほど潔い遺書はないとも言える。この人の生き様が深くぼくに突き刺さる。真摯に妻の事を思い、周りの人々に思いを馳せ、最後の力を振り絞って、この作品(遺書)を残す力強さに心を打たれる。死を実感する事が少ないが、やがて確実に知人の死に向き合う。しかし、ごろ合わせの様だが、ここまで清冽であり、凄烈な死の迎え方は驚きを禁じ得ない。また、後の人々の為に気配りをする姿勢に涙をこらえるのは困難だ。ぼくもこの本で初めて、カルチノイドという病名を知り、その治療の難しさを知った。自分生き方を見直すきっかけになる本。ありがとう2015/04/21

sas

146
金子さんの「死に様」を見せていただいた。強烈なインパクトであっという間に完読した。TVでは軽くて明るいキャラでしたが、誰にもできないような壮絶な最期を遂げられた。ガンでは死にたくないと思っている人が多いと思うが、最後の日まで自分をコントロールしながら(強い意志が必要だが)、仕事を続け、親しい人には感謝の言葉をかけ、死後の準備までできるのは、ガンだからできたのではないか。急死したら、心残りがあっても、何もできない。この本を遺してくれて感謝します。ご冥福をお祈りします。東京タワーを見たら思い出しますよ。2013/06/04

Mumiu

119
しばらく放心しちゃいました。今年3本の指に入る本。映画「エンディングノート」のお父さんとかなりシンクロしてました。どちらもパートナーがまた素晴らしかった。あたりまえと思っていた明日は、決してあたりまえじゃないんだよね。最後までしっかりと生きるということはすごく難しく、なかなか実現できないんだなあと痛感する。前半、流通ジャーナリストとしていかに自立していくかだけでも十分面白く、後半の闘病記は病に時には絶望しながら、「その後」のことまでしっかり「自分で作り」、最後まで生き抜いた人間の姿勢に感嘆しました。2013/10/03

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