掌に眠る舞台

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掌に眠る舞台

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  • サイズ 46判/ページ数 265p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087718089
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「だって人は誰でも、失敗をする生きものですものね。だから役者さんには身代わりが必要なの。私みたいな」

金属加工工場の片隅、工具箱の上でペンチやスパナたちが演じるバレエ「ラ・シルフィード」。
交通事故の保険金で帝国劇場の「レ・ミゼラブル」全公演に通い始めた私が出会った、劇場に暮らす「失敗係」の彼女。
お金持ちの老人が自分のためだけに屋敷の奥に建てた小さな劇場で、装飾用の役者として生活することになった私。

演じること、観ること、観られること。ステージの彼方と此方で生まれる特別な関係性を描き出す、極上の短編集。

■著者略歴
小川洋子(おがわ・ようこ)
1962年岡山市生れ。早稲田大学第一文学部卒。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。91年「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞と本屋大賞、同年『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞を受賞。06年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞受賞。07年フランス芸術文化勲章シュバリエ受章。13年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。20年『小箱』で野間文芸賞を受賞。21年紫綬褒章受章。『小箱』『約束された移動』『遠慮深いうたた寝』ほか著書多数。

内容説明

「だって人は誰でも、失敗をする生きものですものね。だから役者さんには身代わりが必要なの。私みたいな」帝国劇場の『レ・ミゼラブル』全公演に通う私が出会った「失敗係」の彼女。金属加工工場の片隅で工具たちが演じるバレエ『ラ・シルフィード』。お金持ちの老人が自分のためだけに建てた劇場で、装飾用の役者となった私。―さまざまな“舞台”にまつわる、美しく恐ろしい8編の物語。

著者等紹介

小川洋子[オガワヨウコ]
1962年岡山市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。91年「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞と本屋大賞、同年『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞を受賞。06年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞受賞。07年フランス芸術文化勲章シュバリエ受章。13年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。20年『小箱』で野間文芸賞を受賞。21年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ヴェネツィア

402
8つの短篇からなる作品集。表題は全体を統べるもの。この8篇を繋ぐキー・コードは「舞台」(劇場性)である。「ダブルフォルトの予言」や「花柄さん」のようなダイレクトなものばかりではなく、いずれもが多かれ少なかれ「舞台」が描かれる。そして、もう一つ隠されたコードは、そこに死の影が揺曳することである。どの作品も陰影を背負って暗さを表象するのも、そのために他ならない。それは生と交錯するのではなく、まさに「紛れ込む」ように忍び寄るのである。2023/10/31

starbro

314
小川 洋子は、新作中心に読んでいる作家です。最新作は、小川 洋子ワールド、舞台に纏わる幻想譚の短編集、オススメは、『指紋のついた羽』&『鍾乳洞の恋』&『無限ヤモリ』です。 https://www.bungei.shueisha.co.jp/shinkan/tenohiraninemurubutai/2022/09/27

けんとまん1007

171
物語の中で、人が動き、音がする。それにも関わらず、感じとるのは静寂の世界。人の体温も感じ取れないような世界。心を研ぎ澄ませながら、頁をめくる体験。人は、どこか夢見心地の時間帯があると思う。ポカっと空いた、時間的な隙間にある世界。自分の心の中を、覗き込まれるようでもある。2022/11/13

みっちゃん

164
舞台、という閉ざされた空間の中で現実と異世界、はたまた妄想?が入れ替わり、溶け合う。静かにひっそりと、がどこか得体の知れない世界の入口がそこにはある。慎ましく目立たぬ暮らしぶりの中で、細心の注意を払って手際よく繰り返されるその作業。がその拘りの強さ故に、なかなか周囲には理解されないであろう登場人物たち。でもそのひたむきさと清らかさは、一心に神に祈りを捧げる孤高の聖人たちに似ている。2022/12/05

ちょろこ

156
溢れだす一冊。ページを開いた途端、小川さんの世界がこぼれんばかりに溢れだす。思わずもれる吐息。誰もが気に留めないようなひとかけらを丁寧に掬いとって紡がれていく世界は、一滴のしずくが波紋を広げるように心に押し寄せてきた。ささやかな幸せと共に舞台という自分の小さな世界を慈しみ生きる人たち。それは奇異かもしれないけれど読み手というただ独りの観客の心を魅了していく。美しい言葉と言葉の幕間。そこに垣間見えるそこはかとない哀しみ。手からこぼれおちるような束の間の淋しさと儚さが心を伝う時間。それはまさに陶酔の時間。2022/10/09

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