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内容説明
類稀なる軍才で、侵略帝国ヴィルネルを支える将軍シイン。その武勲と名声は大陸中に轟いているが、実像は戦いを嫌う心優しき十八歳の少年だった。彼が良心を傷めてまで戦場に向かうのは、愛する少女アヴィカのため。彼女の体は毒に侵されており、シインが宗王イヴラシードの命に背けば、解毒剤が断たれ苦しみながら死んでいく…。自分のために人を殺し、傷ついていくシインを救うため、アヴィカはある決断をする。それはシインにとって、このうえなく悲しく残酷なものだった―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ことな
8
学生時代に手に取り、いまだに手放せない名作。私の心に住み着いてしまった名作。見せ場事に浮かぶ風景はいまも簡単に想い描ける。ひとりの圧倒的天才を毒で制し、それに巻き込まれた人々を感情豊かに描いている。仕組まれた結婚式。松明を持ち走る地下道。草原を掛ける馬。妹の勝ち誇った顔。映画のように完成された美しいシナリオ2023/06/01
serumisu
2
【感想】実家からの発掘品。実質的に再読。今読み返すと「自分一人で決断すると、悲劇にしかなりません。自分の考えを身近な人に話す事は大切です」という身も蓋も無い、教訓めいた考えが浮かんで来る。2012/02/12
みや
1
何年かぶりに読みました。発売されたときに読んで、設定に衝撃を受けた作品です。いまだに、この設定はすごいと思ってしまう。ラスト、一応ハッピーエンドなのも好きです。2013/10/16
Ryo
1
悲劇の主人公きどってるけどいいなりになっちゃいけないよねっていう。高校生の頃に読んだのでそうゆう設定大好きだったんだけど、それで何もせずにただいいなりになるのではなく状況を打破する強さ、恐怖も勿論あるけど、現状を打破する為に奮起する事の大切さを教えてもらった気がする。今でもとても印象深い本です。また読みたいなあ。2010/10/21
deltazulu
1
若き天才軍師を従わせるために帝国が取った道。毒。愛したことを気づかれてはいけないという思いが間違った道を選んでしまうものの、毒をもって毒を制していくラストがすごかった。2010/04/18