出版社内容情報
普通の家庭に育った千鈴、お嬢様育ちの姫乃、シングルファーザー家庭の菜種。中1に進学する春、3人はそれぞれの親から、「赤ちゃんのときにすり替えられていた。」という衝撃の事実を知らされる。
それぞれの家へホームステイをしながら、3人はそれぞれの思いを抱え、悩み、葛藤する。
ほんとうの家族とは何か、真の愛情とは--。運命に翻弄されながらも、3人は新しい一歩を踏み出していく。
小学上級・中学から
内容説明
普通の家庭に育った千鈴、お嬢様育ちの姫乃、シングルファーザー家庭の菜種。中学に進学する春、3人はそれぞれの親から「赤ちゃんのときにすり替えられていた」という衝撃の事実を知らされる。三者三様の思いを抱え、悩み、葛藤しながら、お互いの家でホームステイを始めることに。「親子」の絆を描く感動の物語。
著者等紹介
辻みゆき[ツジミユキ]
新潟県生まれ、千葉県育ち。著書に『あの日、そらですきをみつけた』(小学館ジュニア文庫)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ikutan
77
13歳の誕生日に千鈴は両親から衝撃の事実を伝えられる。生まれた病院で赤ちゃんすり替え事件があったことが発覚し、実は、両親とは血が繋がっていないというのだ。すり替えられたのは、同級生の姫乃と菜種。『そして父になる』でも取り上げられた、すり替え事件。こたえのないこの難しい問題を、児童書のこちらは、当事者である子どもたちの視点で描いている。動揺しつつ最善策を模索する親たちに、自分たちの思いを伝えようと、奮闘する子どもたち。今作品では親たちの間にトラブルがなく、スムーズだったが、実際は本当に難しい問題だと思った。2022/06/17
まる子
16
ゴールデンタイムのドラマをYAにしたような感じ。刑務所に入っていた人が死に間際に「新生児を取り替えた」と告白。取り替えられた3家族の娘たちは13歳。3歳だったら…6歳だったら…もっと違う形で血縁家族に戻れたと思う。子どもの気持ちもわかる。自分が13歳の時ならグレていたか、完全諦めモードに違いない💦結果的に3家族とも、その後は交流があり、今までと違う関係だけれど結果オーライ?これで良いのかわからないな。なんとも言えない読後感。しかしYA。2021/09/19
雪丸 風人
9
生まれたばかりの頃にすり替えられていた3人。もうすぐ中学生というときに「今の親は本当の親ではない」と知らされた彼女たちは、悩みながらも本当の家に戻そうとする大人たちの思惑に対抗します。やがて彼女たちは、これまで当たり前だと思っていた日々がどれだけ大切なものだったかを思い知るのでした。実話をヒントに創作された作品です。ラストには意外感がありましたね。印象的だったのは、不自由な家庭で過ごしてきた少女の「人生思いどおりになると信じてきた人にはわからない」という冷めた考え方でした。(対象年齢は12歳以上かな?)2021/12/02
栞
5
児童書だったんですね。親の立場で普通に読んでしまったので、えらく簡略化された内容だなと思っていました。親の目から言わせてもらうと、あり得ない内容なのですが、YA世代が読むと納得出来るのでしょうか? 3組の親の誰からも反対意見が無く、すんなり事が進んでいて違和感だらけの幕引きでした。2021/11/20
飲も飲も
4
生まれたばかりの時にすり替えられたことを知った13歳の中学生3人。しかもみんな同じ学校。複雑な気持ち。2022/05/08