出版社内容情報
フォトライターの沢原はカメラを手に街を彷徨っていた。心を揺さぶられるような、撮りたいものが見つからないのだ。感性が鈍ったのか、それとも才能が枯れてしまったのか。理由のない怒りを抱える沢原の歩みがふと止まった。鏡越しに対峙した男。その目は暗く沈んでいた。“こいつだ”。そのとき、男の背後から現れた女性に沢原は息を呑んだ。(表題作)。鮫島、佐久間公、ジョーカーなど、作家生活40年を過ぎたハードボイルド小説界の重鎮・大沢在昌の人気キャラクターが勢揃いした傑作作品集。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫 綺
45
鮫島、佐久間公、ジョーカーなどの人気キャラが続々登場!もっと読みたいもっと読みたい、とハードに思わせる12編の傑作ハードボイルド短編集。2023/04/04
まつじん
14
表題作以外は懐かし…2020/05/13
いっつぴょん
1
ハードボイルドの短編集。新宿鮫は全巻読んだが、ジョーカーは初読み。これから読んでみようかな?2020/10/10
しゅー
1
★★★★ 作者自身が「人にプレゼントしたい短編集」と語ったらしい。あとがきにそう言う「編者」の自画自賛を書く前に、アンソロジーとして当然あるべき各短編のデータ、初出の年代とか収録された作品名とかを書くべきだろう。あとがきの内容も収録作には一切触れない編者の「自分語り」に終始する。読者は貴方ではなく「大沢在昌」に興味があるのだ。もちろん、作品の内容は素晴らしい。シリーズキャラ勢揃いみたいな帯の紹介だが、ノンシリーズの作品が面白く、(たぶん)初期の初々しい作風も新鮮である。「ピアニスト」のキャラが気に入った。2020/05/20