星海社新書<br> 生まれてきたことが苦しいあなたに―最強のペシミスト・シオランの思想

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星海社新書
生まれてきたことが苦しいあなたに―最強のペシミスト・シオランの思想

  • 大谷 崇【著】
  • 価格 ¥1,210(本体¥1,100)
  • 星海社(2019/12発売)
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  • サイズ 新書判/ページ数 352p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065151624
  • NDC分類 139
  • Cコード C0210

出版社内容情報

ペシミズムとは「生きる知恵」である

「ペシミストたちの王」シオラン。この陰鬱な思想家の思索と執筆は、つねに厭世的なことがらに捧げられてきた。怠惰、死、自殺、憎悪、衰弱、病気、人生のむなしさ、生まれてきたことの苦悩……。ことほどさように、シオランは「暗い」。しかし、あるいはだからこそ、彼の清々しいほどに暗い言葉の数々は、生まれ生きることに苦しみを抱く私たちが人生を楽にし、生き延びるために役に立つ。本書は、気鋭のシオラン研究者が、彼の言葉と時に批判的に伴走しながらその思想をひもといた、待望のモノグラフである。いまこそ読まれるべき、魅惑的な思想家のすべて。

内容説明

ペシミズムとは「生きる知恵」である。「ペシミストたちの王」シオラン。この陰鬱な思想家の思索と執筆は、つねに厭世的なことがらに捧げられてきた。怠惰、死、自殺、憎悪、衰弱、病気、人生のむなしさ、生まれてきたことの苦悩…。ことほどさように、シオランは「暗い」。しかし、あるいはだからこそ、彼の清々しいほどに暗い言葉の数々は、生まれ生きることに苦しみを抱く私たちが人生を楽にし、生き延びるために役に立つ。本書は、気鋭のシオラン研究者が、彼の言葉と時に批判的に伴走しながらその思想をひもといた、待望のモノグラフである。いまこそ読まれるべき、魅惑的な思想家のすべて。

目次

第1部 シオランと見る人生と世界(怠惰と疲労;自殺;憎悪と衰弱;文明と衰退;人生のむなしさ;病気と敗北)
第2部 シオランの失敗と「再生」―生まれないことと解脱(人生へのうんざりと覚醒;生を厭うペシミズム;死は生に内在している;どうすれば生からも死からも救済される?;「解脱」と「生まれないこと」 ほか)

著者等紹介

大谷崇[オオタニタカシ]
ルーマニア思想史研究者。1987年生まれ、神奈川県出身。早稲田大学第一文学部総合人文学科哲学専修卒業。同大院文学研究科人文科学専攻哲学コース博士後期課程在籍中。2018年よりルーマニア国立バベシュ・ボヤイ大学に留学中。戦間期ルーマニア思想史およびシオランの思想を専門とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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アナーキー靴下

76
愛と孤独のコントラストが強過ぎるギャリコの小説を読むと、生まれたくなかったと思う。シオランに触れたのは初めてなので、この本がシオランの思想そのものなのかはわからないけれど、生への限りない執着、それこそがペシミストの真髄、という方向性で纒められている。実際この本を読んでいる間ずっと、昔読んだ『江川蘭子』を思い出して…つまり、生というものは、蘭子のように一貫性がなく天真爛漫な魔性の女性のような存在で、きっと彼女ならシオランの言葉を聞きながら、心の内でこう思うのだろうと。「この人、私を好きでたまらないんだわ」2022/11/02

レリナ

38
シオランの思想に触れて、何か救われた気分になった。一見ネガティブな思想なのかもしれないが、人生を生きる中で、必ずしもポジティブなことばかりではない。中には絶望の中を生きている人もいる。生きづらさを感じている人には響くシオランの言葉には不思議な説得力がある。読み進めているうちに、スッと心が軽くなった気がした。約300ページある文庫本だが、難しいという印象はなく、言葉の全てが自然と頭の中に入ってきた。日々生きる中で、生きづらさを感じる人は一度読んでみるといい。シオランの本探してみようかな。2020/01/27

香菜子(かなこ・Kanako)

32
生まれてきたことが苦しいあなたに 最強のペシミスト・シオランの思想。大谷崇先生の著書。悲観主義で生きるよりは楽観主義で生きる方がきっと楽。でも本当の意味での楽観主義を知り、楽観主義を極めるためには、悲観主義を知り、悲観主義を極めることが必要だと思う。最強のペシミスト・シオランの思想を学ぶことは楽観主義者への道なのかも。2020/02/15

じーにあす

31
うまれぇってこぉなけぇればぁ~♪ほんとわぁっよかぁったのにぃ~♪と、中谷美紀さんが若い頃歌っていましたね。最強のペシミスト、シオラン。その暗い、どこまでもネガティブな思想が紹介される。反出生主義、この世を呪う厭世観、病気と苦しみ、敗北、自殺。一見、扱われている物は物凄く暗いのだが、シオランの言葉を読むとスッと自分に入ってくる何かがある。自分の中にある整理されない苦しい言葉を代弁してくれるような。人生を明るく感じられない人には共感出来る思想なのではないか。それでも、あなたは生きていていい。そう聞こえた。2020/07/24

ロア

28
シオラン…(●´ω`●)…「社会とは番人のいない牢獄。交互に奴隷になったり暴君になったりするのが社会であり、そこから自由になろうとすれば破滅が待ち構えている。群衆は犠牲になるのが自分の方だと知りながら、小説風の波乱を好む」2020/08/12

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