ブルーバックス<br> 人類と気候の10万年史―過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか

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人類と気候の10万年史―過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065020043
  • NDC分類 451.8
  • Cコード C0244

出版社内容情報

1万年前、わずか数年で7℃もの温暖化があった。何万年にも及ぶ過去を克明に記録した地層「年縞」が明らかにする驚きの地球気候史。人類は、たいへんな時代を生きてきた! 驚きの地球気候史
福井県にある風光明媚な三方五湖のひとつ、水月湖に堆積する「年縞」。何万年も前の出来事を年輪のように1年刻みで記録した地層で、現在、年代測定の世界標準となっている。その水月湖の年縞が明らかにしたのが、現代の温暖化を遥かにしのぐ「激変する気候」だった。
人類は誕生してから20万年、そのほとんどを現代とはまるで似ていない、気候激変の時代を生き延びてきたのだった。過去の精密な記録から気候変動のメカニズムに迫り、人類史のスケールで現代を見つめなおします。

○氷期と間氷期が繰り返す中、人類誕生以来、その歴史の大半は氷期だった。
○現代の温暖化予想は100年で最大5℃の上昇だが、今から1万1600年前、わずか数年で7℃にも及ぶ温暖化が起きていた。
○東京がモスクワになるような、今より10℃も気温が低下した寒冷化の時代が繰り返し訪れていた。
○温暖化と寒冷化のあいだで、海面水位は100メートル以上も変動した。
○縄文人はなぜ豊かな暮らしを営めたのか。
○平均気温が毎年激しく変わるほどの異常気象が何百年も続く時代があった。
○農耕が1万年前に始まった本当の理由。

「年縞」とは?
年縞とは、堆積物が地層のように積み重なり縞模様を成しているもので、樹木の年輪に相当します。2012年、福井県にある風光明媚は三方五湖のひとつ「水月湖」の年縞が、世界の年代測定の基準=「標準時計」になりました。世界中の研究が、その年代特定で福井県水月湖の「年縞」を参照するようになったのです。この快挙を実現したプロジェクトを率いたのが著者です。

「プロローグ」より
水月湖では、地質時代に「何が」起きたかだけではなく、それが「いつ」だったのかを世界最高の精度で知ることができる。タイミングが正確に分かるということは、変化のスピードや伝播の経路が正確に分かるということでもある。(中略)水月湖の年縞堆積物から気候変動を読み解くプロジェクトはまだ進行中であり、今も続々と新しい知見が得られつつある。本書ではそれらの新しい発見のうち、とくに私たち自身の未来と関連の深いものについて、なるべく分かりやすく紹介してみようと思う。

中川 毅[ナカガワ タケシ]
1968年、東京都生まれ。1992年、京都大学理学部卒業。1998年、エクス・マルセイユ第三大学(フランス)博士課程修了。Docteur en Sciences(理学博士)。国際日本文化研究センター助手、ニューカッスル大学(英国)教授などを経て、現在は立命館大学古気候学研究センター長。専攻は古気候学、地質年代学。趣味はオリジナル実験機器の発明。主に年縞堆積物の花粉分析を通して、過去の気候変動の「タイミング」と「スピード」を解明することをめざしている。

内容説明

現代とはまるで似ていない気候激変の時代を生き延びてきた人類。福井県の水月湖に堆積する「年縞」。何万年も前の出来事を年輪のように1年刻みで記録し、現在、年代測定の世界標準となっている。その年縞が明らかにしたのが、現代の温暖化を遙かにしのぐ「激変する気候」だった。過去の精密な記録から気候変動のメカニズムに迫り、人類史のスケールで現代を見つめなおす。

目次

第1章 気候の歴史をさかのぼる
第2章 気候変動に法則性はあるのか
第3章 気候学のタイムマシン―縞模様の地層「年縞」
第4章 日本から生まれた世界標準
第5章 15万年前から現代へ―解明された太古の景色
第6章 過去の気候変動を再現する
第7章 激動の気候史を生き抜いた人類

著者等紹介

中川毅[ナカガワタケシ]
1968年、東京都生まれ。1992年、京都大学理学部卒業。1998年、エクス・マルセイユ第三大学(フランス)博士課程修了。Docteur en Sciences(理学博士)。国際日本文化研究センター助手、ニューカッスル大学(英国)教授などを経て、現在は立命館大学古気候学研究センター長。専攻は古気候学、地質年代学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

141
以前ラジオ深夜便で聞いたことがあり気になっていましたが、この本を読むとさらに興味がわきました。三方五湖の一つの湖が気候変動を知るための世界標準になっているということは驚きでした。1年で0.7ミリづつ花粉などが堆積されていくらしいのですが、そのままだと結局最後は地上に出てしまうらしいのですが地盤の関係で1年に1ミリづつ沈むのでちょうどいいらしいのです。知的好奇心を満足させてくれました。2017/06/07

absinthe

115
10万年前の気候をどうやって再現していくか。慎重にデータを積み重ね推理する。この解き明かしていく過程の面白さ。素性のよいデータは実はまれにしか存在しない。水月湖の存在は重要だった。語り口も面白いし、研究者の本音や苦労も垣間見れる。良本。2018/03/30

ホークス

80
面白い科学書には、良くできたミステリーの味わいがある。謎があり、スリリングな展開があり、意外な真実にたどり着く快感がある。本書は何万年も前の気候を再現し、当時の祖先の暮らしに光を当てる。その手法が意外であり、しかも日本の湖が舞台である事に驚く。氷期(氷河期)と間氷期の原理と現在がどの時期なのか、そしてどこまで将来予測が可能かが示される。話はさらに、現在言われている温暖化をどう考えるか、寒冷期に農業が発達しなかった真の理由に及ぶ。「科学の問題」と「哲学の問題」をキチンと分ける姿勢も信頼できる。2017/05/10

syaori

74
古気候学の本。作者は放射性炭素年代測定の誤差較正のための国際的な「ものさし」IntCalに採用された水月湖のデータ整備に携わった人物で、その過程に絡めて古気候学とは何かを示します。そうした後でそのデータから過去15万年の湖周辺の気候を再現する様子は鮮やかで胸が躍るよう。しかしそれを含めた研究から見えてくるのは、地球は激しい気候変動を繰り返していて、人類の活動の影響がなくても将来必ず気候は再び「暴れ始める」ということ。その時代を生きるために多様性を活かせる社会を作ることと語る作者の言葉が胸に強く残りました。2021/11/08

すしな

55
105-23.温暖化による気候変動が問題になっていますけど、10万年のスケールでの地球の気候の振れ幅からするとここ数千年は安定していて限定的なリスクなのでは?と受け止めました。もちろん温暖化が止められることに越したことはないのですが、我々が生きている間で起こりうるリスクとしては寒冷化の方で、火山噴火などによる冷害が、深刻な食料不足を起こす可能性が高いということで、5年ぐらい不作の場合でも生き残れる様な食料備蓄の方にCo2削減の予算を振り分けた方がいいんじゃないのかなと思いました。2023/10/14

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