講談社学術文庫<br> 暗号―情報セキュリティの技術と歴史

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講談社学術文庫
暗号―情報セキュリティの技術と歴史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 259p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062921145
  • NDC分類 007.1
  • Cコード C0104

出版社内容情報

古代以来の暗号史を紹介。ネット上のセキュリティを担う現代暗号の特性を解析。公開鍵暗号、零知識証明の数理やその設計思想を解説。軍事・外交の道具からクラウド時代の基盤技術へ
シーザー暗号、エニグマ暗号、紫暗号……を超えて登場した共通鍵暗号・公開鍵暗号の意義と数理の魔術とは?

ソーシャル、モバイル、クラウド、スマート……。爆発的発展を遂げる情報化社会は、有史以来、軍事・外交の「秘匿」を担った暗号の役割を、「認証」へと一変させた。情報セキュリティを担う現代暗号の特性とは? 「共通鍵暗号」「公開鍵暗号」「零知識対話証明」の数理も平易に解説。暗号の歴史と倫理、その技術基盤のすべてがわかる格好の入門書。

一九八〇年代に入ると、科学技術史上、火薬の発明にも匹敵すると言われる公開鍵暗号が利用され始め、「軍事・外交以外の分野でも暗号が役に立つらしい」ということが話題に上るようになった。二〇一〇年前後から、ソーシャル・ネットワーキング・サービスやスマート・フォンが日常生活に溶けこみ、情報環境は大きな変革期に入った。暗号研究の分野でも、暗号化したまま、平文(ひらぶん)に戻さずに加算・乗算や統計処理などを自由に行う方法の研究が活発に行われている。……個人情報や企業の機密情報の流出が深刻な社会的懸案となっている。情報漏洩を防ぐ有効な手段は、公開鍵暗号による本人確認と共通鍵暗号による秘匿である。こうした背景の中で、暗号の重要性が再認識されている。――<「学術文庫版まえがき」より抜粋>

※本書の原本は、弊社より1996年に刊行された『暗号――ポストモダンの情報セキュリティ』です。

学術文庫版まえがき
プロローグ 近代からポストモダンへ
第一章 文明の誕生 暗号の誕生
第二章 日米暗号文化の比較
第三章 情報化と文明構造の変革
第四章 暗号革命と現代社会
第五章 ポストモダン暗号と数理の魔術
エピロ?グ フェルマーの定理と暗号の未来
ブックガイド


辻井 重男[ツジイ シゲオ]
著・文・その他

内容説明

ソーシャル、モバイル、クラウド、スマート…。爆発的発展を遂げる情報化社会は、有史以来、軍事・外交の「秘匿」を担った暗号の役割を、「認証」へと一変させた。情報セキュリティを担う現代暗号の特性とは?「共通鍵暗号」「公開鍵暗号」「零知識対話証明」の数理も平易に解説。暗号の歴史と倫理、その技術基盤のすべてがわかる格好の入門書。

目次

プロローグ 近代からポストモダンへ
第1章 文明の誕生 暗号の誕生
第2章 日米暗号文化の比較
第3章 情報化と文明構造の変革
第4章 暗号革命と現代社会
第5章 ポストモダン暗号と数理の魔術
エピローグ フェルマーの定理と暗号の未来

著者等紹介

辻井重男[ツジイシゲオ]
1933年生まれ。東京工業大学卒業。工学博士。東京工業大学教授、中央大学教授、情報セキュリティ大学院大学学長、総務省電波監理審議会会長など歴任。東京工業大学名誉教授。専門は情報通信システム、暗号理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

27
#感想歌 #短歌 公開鍵秘匿認証暗号化・検証秘密復号・署名 電子貨幣経済安全相対性楕円曲線有理数体2017/03/21

烟々羅

9
技術書の多数出ているジャンルでも、全体を俯瞰した総論、概要がつかめる本は稀である。本書は1996年の刊行だから20年が経つが、今もって DESからhttps、電子署名、電子マネーあたりの技術のつながりをきちんと説明した本はほかにないのではなかろうか。 エピローグで、無頼漢によく「解析概論」を読ませていた恋愛作家T氏の小説から別の一節が引かれ、文系数学者の系譜、育ちというものをちらりと考えた2018/07/18

roughfractus02

3
グローバル化とは、各国間の軍事・外交領域から個々人のポケットや体内まで情報セキュリティが小型化し浸透することだろう。著者はこの転換を公開鍵暗号(Public key cyptosystem)開発の1970-80年代に見る。以前の共通鍵暗号(Common key cyptosystem)では、暗号化(encryption)と復号(encode)に共通の鍵を要したので「秘匿」が重視された。一方、両者に別個の鍵を用いる公開鍵暗号では「認証」が重視される。この転換を、本書は平易な暗号の歴史と数理の説明と共に辿る。2017/02/12

tolucky1962

3
辻井先生は暗号技術について著名な研究者のお一人です。 サブタイトルの通り、技術の入門書であるとともに 戦時中、技術的に優れた日本の暗号がどう扱われ 解読されていったかなどの歴史も書かれています。 特定秘密が議論されている時期でもあり、興味深く読めました。2013/12/25

シグマ

2
暗号解読が面白かったので手に取ってみた2015/03/13

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