内容説明
世界的な金融危機と景気悪化の中、国民の間では、日本経済の将来を悲観する見方が増えている。その現状を見ると、さまざまな分野で「依存症」と呼べる状態が観察される。本書は、そんな10の依存症を取り上げて考察し、この国の経済をよりよく、より強くするためのヒントとして提供しようと試みたものである。
目次
第1章 日本の個人消費は「女性依存」―婦人服売上高にカギがある
第2章 お父さんのこづかい減少でわかる「交際費依存」体質―「消費弱者」に逃げ場はあるのか
第3章 なお残る「建設業依存」と構造調整圧力―中小・非製造業は生き残れるのか
第4章 食料の「海外依存」は本当に問題なのか―40%の食料自給率が意味するもの
第5章 緩和への熱が冷め「規制依存」に逆戻りする日本―このままでは国ごと沈んでしまうのか
第6章 教育はどこまで「学習塾依存」を強めるのか―ゆとり教育が生んだ3つの弊害
第7章 景気判断や買い物で「マスコミ依存」する日本人―景気の波と報道の影響力の関係
第8章 投資に移行しにくい家計運用の「預金依存」―間接金融中心で何が悪い?
第9章 主導権を握れず「外国人依存」が続く金融市場―ブレークスルーを生む政策を打ち出すために
第10章 日本経済はやっぱり「米国依存」―否定された「デカップリング論」
第11章 ケーススタディー:少子高齢化の秋田県は「日本の未来図」
著者等紹介
上野泰也[ウエノヤスナリ]
みずほ証券チーフマーケットエコノミスト。1963年、青森県生まれ。上智大学文学部史学科卒業。86年、会計検査院入庁。88年、富士銀行(現みずほ銀行)入行。為替ディーラーを経て、為替、資金、債券の各セクションにてマーケットエコノミストを歴任。2000年、みずほ証券設立に伴い、現職に就任。債券や為替を中心とした的確でスピーディな経済予測には定評があり、『日経公社債情報』エコノミストランキングでは2002年から6年連続第1位を獲得、『東洋経済統計月報』05年度のマーケットエコノミスト予想的中度総合第1位を獲得するなど、市場から高い評価を得ている。財務省・税制問題研究会や内閣官房・市場動向研究会のメンバーも務め、テレビ東京『ワールドビジネスサテライト土曜版』にレギュラー出演したほか、NHK BS‐1『経済最前線』などのコメンテーターとしても人気が高い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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