21世紀 仏教への旅―インド編〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062802024
  • NDC分類 182.25
  • Cコード C0036

出版社内容情報

よく生き、よく死ぬために!
ブッダは言った。「人生は苦である。それでも、生きる意味がある」と。
ついにブッダが見出した人生の真実とは何か。

ブッダの死。それは同時に仏教の誕生となった。
パトナーへの移動の車中でひどい吐き気と腹痛に苦しめられた。薬を飲んでもまったく効かず、延々とつづくでこぼこ道が、“地獄の道”にも思えたほどだ。それだけに、ブッダの「老い」についての述懐が、実感をともなって胸に響いてくる。――<本文より>

<80歳のブッダが歩いた、人生最後の400km>
霊鷲山――ナーランダー――パトナー――ガンジス河――
ヴェーサーリー――ケッサリア――パーヴァー――クシナガラ

五木 寛之[イツキ ヒロユキ]
著・文・その他

内容説明

ブッダは言った。「人生は苦である。それでも、生きる意味がある」と。ついにブッダが見出した人生の真実とは何か。

目次

第3章 最後の言葉(ブッダの死とその前後の事件;人生の苦;輪廻を断ちきる;死後を語る;世界宗教としての想像 ほか)
第4章 甦るブッダの教え(仏教への改宗劇;根深く残るカースト制;「見ても汚れる」;インドで闘う、日本人僧侶;賛否両論の「否」 ほか)

著者等紹介

五木寛之[イツキヒロユキ]
1932年9月福岡県に生まれる。生後まもなく朝鮮に渡り47年にピョンヤンより引き揚げ、のち早稲田大学文学部露文科に学ぶ。その後、PR誌編集者、作詞家、ルポライターなどをへて66年『さらばモスクワ愚連隊』で第6回小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で第56回直木賞、76年『青春の門 筑豊篇』ほかで第10回吉川英治文学賞を受賞。81年より一時休筆して京都の竜谷大学に学び、のち文壇に復帰。『日本人のこころ』(全6巻)などにより第50回菊池寛賞を受賞、英文版『TARIKI』はアメリカで2002年のブック・オブ・ザ・イヤー(スピリチュアル部門)に選ばれ、さらに2004年、第38回仏教伝道文化賞を授与された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Riopapa

6
ヒンズー教の闇の部分とも言えるカースト制と、それと戦ったアンベードカル博士。ガンディーがカースト制を当然のことと考えていたとは驚き。2018/04/16

カツドン支持者

3
旅の末、ブッダ涅槃の地クシナガラにたどり着く五木さん。この旅によって強く感じたのがブッダの持つ現代性、社会性そして人間性であったという。極めて倫理的な教えを説く一方で、人を差別したり争ったりしてはいけない。自然や生き物とも共生していこうという優しさや思いやりの心を持つブッダ。利他的思想、言い換えれば大乗仏教的要素をブッダ自身も持っていたのだ。その事を感じブッダへの共感と尊敬を強くする五木さん。このシリーズを読むと、仏教の持つ凄みというものを感じずにはいられない。2018/01/25

saga

3
ブッダの最後の様子がわかりました。弟子のアーナンダのその後が気になった。近代に活躍したアンベードカル博士を知りました。2017/02/11

シノッツォ

2
大パリニッバーナ経をもとにした中村元の『ブッダ最後の旅』の物語と合わせて、ブッダ入滅の地へと向かう下巻。仏教関係の記述も面白いが、本書で触れられているアンベードカル博士とインド憲法制定のことが興味深い。博士はカーストの階級外の不可触民であったからこそ、インド憲法起草の際に身分差別を政治の面から批判し、それまでの慣習と化してしまったカースト制に対して問題提起を行ったのだと思う。自国を国際社会の一員とするため国家の理念が必要だったのかもしれないが、悪慣習に対する反省と教訓としての憲法と見れば刺激的だった。2018/02/10

すうさん

2
「仏教への旅・インド編」の上巻と違い、インドの旅行の紀行文というより、ブッダの旅の終わりを、中村元訳「ブッダの最後の旅」からの文章をうまく使って物語風に描いた。五木寛之が、まさに現地に行くことで、インドという国の風土を感じながら、歴史を飛び越えて人間・ブッダに対峙している。私も仏教は、人間存在を超絶した偉大な宗教であるとは思っていない。あくまで四苦八苦に満ちた人生で、自らの煩悩に苦しみ悩み、それでも生きていかねばならない、生きるための哲学書または指南書だと思っている。仏教は僕の人生にも深く根を張っている。2016/02/23

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