出版社内容情報
闇に浮かぶ、源三代にまつわる謎の解!
「神は三種類に分類される。まず第一が、大自然。次は祖霊(それい)。最後は、時の朝廷に対して戦い、恨みを呑んで亡くなっていった人々」。銭洗弁天、鶴岡八幡宮、御霊神社……鎌倉をそぞろ歩く奈々、沙織の棚旗姉妹に、桑原崇が説く、源三代にまつわる謎の答えが、そのとき密室で起こった社長失踪事件をも解き明かす!
初夏の夢
北鎌倉の地
銭洗弁天の水
鶴岡八幡宮の火
御霊神社の風
江の島の空
華胥の夢
高田 崇史[タカダ タカフミ]
著・文・その他
内容説明
「神は三種類に分類される。まず第一が、大自然。次は祖霊。最後は、時の朝廷に対して戦い、恨みを呑んで亡くなっていった人々」。銭洗弁天、鶴岡八幡宮、御霊神社…鎌倉をそぞろ歩く奈々、沙織の棚旗姉妹に、桑原崇が説く、源三代にまつわる謎の答えが、そのとき密室で起こった社長失踪事件をも解き明かす。
著者等紹介
高田崇史[タカダタカフミ]
昭和33年東京都生まれ。明治薬科大学卒業。『QED 百人一首の呪』で、第9回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nobby
141
シリーズ第8弾の舞台は鎌倉。「そして北条しかいなくなったー」源頼朝らをめぐる悲壮が上乗せ検証で悲愴に変わる…誰もが知る偉人ながら確かに怨霊にすらなれていないとは…副題の〈~ventus~〉の位置付けが曖昧ながら、この旅ガイドな感じは好み♬銭洗弁天に鶴岡八幡宮にと訪れたことのある名跡への蘊蓄に感嘆しながら、北鎌倉から江の島・大船へとめぐる一行のバランスもいい(笑)さすがに20ヶ所以上に及ぶ解説は少々無理があるけど… 「銭を洗う」と「洗うと銭になる」の違いはまさに目から鱗!そして殺人の取って付け度は過去最高。2021/10/17
ぶち
87
『QEDシリーズ』や『神の時空シリーズ』に嵌ってしまっています。今回は、学校の歴史授業でも習い、観光や寺社巡りで何回も訪れている鎌倉が舞台の作品です。「鎌倉に幕府が置かれた理由--なぜ鎌倉の地が選ばれたのか?答えは知っているかな?」といういきなりの問いにドギマギし、その新たな解答に学校で習った鎌倉幕府開府の理由が崩れ去っていくゾクゾク感に身震いです。鎌倉の謎の核心が銭洗弁財天にあって、この神社で"ザルに入れてお金を洗う"ことの意味に鳥肌が立ったりしちゃいました。もう面白くてたまりません。2023/01/07
急いで突厥
58
QEDシリーズ第8弾。今回は奈々の妹沙織を加えて鎌倉散策をしながらの源氏と鎌倉の関係に挑みつつ、稲村ケ崎で起きた社長消失事件に絡む殺人事件を推理。だまし絵の関係に近いのかな? 先月鎌倉に行ったばかりなので、訪ね歩いたところがたくさん出て来て楽しかったです。2013/07/03
ポチ
56
鎌倉の街全体の話から、鎌倉党、切通し、鶴岡八幡宮、鎌倉十井戸・五名水、弁天様…等、隠れた歴史の薀蓄が大変面白い。源氏山から元八幡を眺め、在りし日の頼朝の気分に浸ってみたくなりました(^^)2016/10/20
青葉麒麟
45
日本史好きには堪らないQEDシリーズ。久し振りに読んだかな。今回は源頼朝公に縁が深い鎌倉が舞台だけど、私の地元の修善寺や蛭ヶ小島がちょいちょい出て来てテンションが揚がりました。このシリーズにしては割合薄くてサクサクっと読めたかな。2015/02/16