内容説明
地味なOLが密かに愛でる小壜の秘密。霧深いロンドンに跋扈する殺人鬼。ひたすら野球に打ち込み、血の汗を流す少年。身動きとれぬ鼻血風呂。十二人の短篇の名手が血をテーマに、日常に潜む狂気からロマンノワール、超非現実的なスラップスティックなホラーをも活写。幅広い魅力に満ちた、名競作集第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5〇5
3
~12幻想ことわざ~ 『血に交われば「飽く」になる』2017/04/03
木賊
3
血をテーマにしたアンソロジー。短編12本収録。血がテーマであること以外、何の制限も設けなかったとのことで、吸血鬼ものから不条理小説、パロディ小説まで、バラエティに富んでいる。個人的には小林泰三『タルトはいかが?』、田中啓文『血の汗流せ』辺りが好き。2014/05/13
やまちゃん
1
12幻想シリーズ、三部作中、2冊目読了☆これはアンソロ作品の編集内容としては最高なんじゃないでしょうか(^^) 1話1話の個性が際立ってます。どれも面白かったんですが、特に「血の汗流せ」では名作アニメ・巨人の星のパロディぶりに大笑い、「吸血蝙蝠」のリアリティにゾクゾク、「凶刃」での洋画のホラーを観ているようなドラマチックさが印象的でした。津原氏のセンス抜群ですね~!!2013/11/04
いくっち@読書リハビリ中
1
エニックスから出版された単行本が講談社で文庫化。菊地秀行、柴田よしき、倉阪鬼一郎、恩田陸など12の血にまつわる短編集。恩田陸目当てでしたが、これほどまでに面白いものつまらない物、くだらない物が詰まったアンソロジーもなかなか巡り会えません。恩田陸、倉阪鬼一郎は安心して読めます。津原泰水の「血まみれ家族」くらいくだらないと読んでいて楽しいですね。2002/05/09
朱音
1
アンソロジーで、テーマが「血」ということで吸血鬼モノが多いんだけど、それだけじゃない。ホラーあり、ギャグ(笑)ありで、バラエティに富んでます。…さすがに12編も読むとうっとくるかもしれないので、気の弱い人(血に弱い人)にはお勧めできない(笑)でも、スプラッタだけどホラーじゃない、と思うよ2003/05/27