内容説明
夢は「意味されるもの」の現前なのか、内面を解釈するものなのか―。海に落ちて沈んでいく夢、仕切りのないトイレの夢の分析から立ち現れる内面性と超越性の対立。古代から現代に至る人々の夢を辿りつつ、近代的な主体の誕生を読む。
目次
第1章 夢をめぐるフロイトとユング(反復夢とはなにか;精神分析と夢;神経症=意識と無意識の妥協形成 ほか)
第2章 落ちる夢―超越性をめぐって(「私」という主体のあり方;垂直軸と水平軸;シャーマニズムの治療観 ほか)
第3章 トイレの夢―内面性をめぐって(排泄―「私」をめぐる「せめぎあい」;「個人空間」としてのトイレ;神経症と祝祭 ほか)
著者等紹介
川嵜克哲[カワサキヨシアキ]
1959年大阪府生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。学習院大学文学部助教授。専攻は臨床心理学
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