講談社選書メチエ
籤引き将軍足利義教

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062582674
  • NDC分類 210.46
  • Cコード C0321

内容説明

一四二八年正月。室町幕府六代将軍が籤引きで決まる。青蓮院義円改め、足利義教は、かくして最高権力を神授される。皇位継承、神器遷京、践祚…。古来より、卜占は政治決定にどうかかわったのか?義教の恐怖政治と中世における籤の精神史をたどる。

目次

第1章 足利義持の薨去と籤引き将軍の誕生(突然の発病;後継指名拒否 ほか)
第2章 皇位継承と卜占(堀河天皇譲位と軒廊御卜;後鳥羽天皇践祚と卜占 ほか)
第3章 神判・卜占・抽籤(卜占の世界史;神判とはなにか ほか)
第4章 義教の“神裁政治”(義教の治世始まる;湯起請による裁判 ほか)

著者等紹介

今谷明[イマタニアキラ]
1942年生まれ。京都大学経済学部卒業。同大学院文学研究科修了。京都大学助手、国立民俗学博物館助教授などをへて、現在横浜市立大学教授。専門は、日本中世政治史
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

六点

100
読んだ皆様も同様のことを思っておられる。この本は『籤・占・帝位・将軍位』と評伝『足利義教』に分けて執筆されるべきではなかったのかと思う。神明裁判について、現在最も手に入れやすく、読み易く、且つ日本人の法意識の変化の時代であると論じた清水克行氏の『日本神判史』(中公新書)が良いと思われる。神明裁判に頼ったのは、著者も言及して居るように、義教の権力基盤の弱さが原因であるというのは同意できる。面白いのだが、構成で大損している気がしてならぬ。2022/07/20

bapaksejahtera

11
足利義持の急死で籤を以て選出された6代義教を話題とした著。義教が天台座主大僧正まで上り詰めた後将軍位に就く迄の経緯を、前権力の死から後継選出過程を詳述する。更に我が国皇位継承時の卜占の故実、諸外国の神判(神意に基づく判決)例等が続く。次いで我が国で一旦絶えた盟神探湯等神判の故事が湯起請として中世に復活した歴史に触れた後、翻って義教の治世が狂気じみた神裁政治に陥った事に論及する。室町政権と卜占及び神判の話題からなる本書が、二兎を追うごとき乖離した内容からなるとは思わない。日本人の精神史に触れる良書と思う。2021/06/05

🗽

3
義教の本というより籤の本という印象(´・_・`)2016/09/28

rbyawa

2
f106、悪くはなかったもののかなり時代が広範になってしまうので政治史辺りに興味がないとちょっとキツかったような気も。義教関係の話は概ねまとまっていてわかりやすかったし、あまり詳しくない時代に関しても読みやすい内容ではあったんですけどね、籤引きという行為に対して「神意という建前」を求める本音のようなところが見え隠れしている部分に関してを扱いたかったんじゃないかな、著者さんは。ただ義教のその後と籤全般との相性が悪くて全く別の主題を読まされたみたいな感じかなぁ、義教を前半、後半を籤って分離すればよかったのに。2015/05/01

そーだ

2
半分以上が義教よりも「籤」に関する記述であり、あまりもの多さに読んでいてうんざりした。後小松と義教との関係が険悪なものであったことを知ることができたのは良かった。2013/10/20

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