ブルーバックス
背信の科学者たち―論文捏造、データ改ざんはなぜ繰り返されるのか

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 358p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062575355
  • NDC分類 407
  • Cコード C0240

内容説明

科学者はなぜ不正行為を繰り返すのか?誠実で「真理の探究者」と尊敬されている科学者による不正行為が後を絶たない。なぜ、彼らは自らの名誉と職を失いかねないリスクを冒してまでも不正行為に手を染めるのか?ガリレオ、ニュートンなど大科学者から詐欺師まがいの研究者まで豊富な事例を通じて、科学の本質に迫る問題作。

目次

第1章 ひび割れた理想
第2章 歴史の中の虚偽
第3章 立身出世主義者の出現
第4章 追試の限界
第5章 エリートの力
第6章 自己欺瞞と盲信
第7章 論理の神話
第8章 師と弟子
第9章 圧力による後退
第10章 役に立たない客観性
第11章 欺瞞と科学の構造

著者等紹介

ブロード,ウイリアム[ブロード,ウイリアム][Broad,William]
ウィスコンシン大学で科学史を学び、米科学誌『サイエンス』の記者として活躍。ピューリツァー賞ジャーナリズム部門を二回受賞したほか、科学ジャーナリストを対象にした賞をあらかた受賞。『ニューヨーク・タイムズ』の花形記者としても有名。最近は国際政治や安全保障問題への関心が高い

ウェイド,ニコラス[ウェイド,ニコラス][Wade,Nicholas]
『サイエンス』、英科学誌『ネイチャー』の科学記者を経て、『ニューヨーク・タイムズ』の科学記者に。ヒトゲノム、クローン技術など、ライフサイエンスに強いジャーナリストとして定評がある

牧野賢治[マキノケンジ]
1934年愛知県生まれ。大阪大学理学部卒、同大学院修士課程修了。スプートニク打ち上げで宇宙時代が開幕、科学記者をめざして1959年毎日新聞社入社。30年の記者活動を経て、東京理科大学で科学社会学、科学ジャーナリズム論を教える。日本科学技術ジャーナリスト会議理事(前会長)、日本医学ジャーナリスト協会名誉会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

17
#感想歌 科学では投資効果が見込めない分野もあるし長期計画  p.s. 欺瞞を防ぐ3つの安全網があるという。   研究費申請のピアレビュー   論文の審査制度   追試。 研究費は政治が働く。論文審査は権威が働く。追試はしたいが設備と人と時間がない。 安全網が安全に働く保障は、科学者の良心以外にない。2017/09/18

きむロワイヤル

14
結構古い本なのだが、内容は普遍的。科学者だからと言って聖人君子ではなく、立身出世のため、名声のため捏造を行い、欺瞞に陥る。ニュートンやメンデルですらデータ改ざんを行うのだから、しかり。しかし、それにより、人が死んだり誤った手法により進歩が妨げられたり、人種差別の種にされたりするのであれば話は別だ。2014/07/16

gtn

10
科学者たちの論文捏造、データ改ざんは、古来より行われてきたことを知る。プトレマイオスによるギリシャ天文学者の研究盗用、ガリレオの再現不可能な実験結果、ニュートンによる偽りのデータの援用等々。偉人たちに潜む名誉欲、人間臭さを見る。2018/11/11

もよ

9
事件の例示が多く、正直読むのは大変だったが、新しい視点から「科学」を見られる良書。アメリカ科学界の事例を中心に、なぜそのような事件が起きたのか、そもそも「科学」というシステムに問題はなかったのか、「客観性・合理性」への信頼からくる閉鎖性 と 人間性(立身出世主義など)を中心に探っている。 個人的には客観性に関しての考察が中心の、第7章が最も示唆に富んでいた。2015/01/04

funuu

9
この原本の出版は、1983年。科学に対する考え方が90度は変わる本。是非とも一読を、お薦めします。まあ、考えてみれば、科学者も普通の人間。研究者たちが文献を丹念に調べ上げることは、まったくまれであるというのはまぎれもない事実である。倫理を重んずる者にとっては、真理のために偽りを記述し、その結果が正しかったニュートンと、結果が正しくなかったシリル バートとを何ら区別できない。ニュートン、ガリレオも実験を捏造していた!2014/11/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/60319
  • ご注意事項