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内容説明
なぜ水素はHではなく、H2になるのだろう?ヘリウムは、なぜHe2にならないのだろう?化学反応のすべての鍵は、電子にある。パソコンで実際に確かめながら理解できる、現代化学の最先端・量子化学の、最良の入門書。高校化学の知識でOK。
目次
第1章 原子の成り立ち
第2章 原子から分子へ
第3章 分子軌道法から求められるもの
第4章 分子の構造を知る
第5章 電子の分布が分子の性質を決める
第6章 分子の色を知る
第7章 化学反応を予測する
第8章 WinMOPACを用いた分子軌道法計算
著者等紹介
平山令明[ヒラヤマノリアキ]
1948年、茨城県生まれ。東京工業大学大学院修了。協和醗酵工業(株)東京研究所主任研究員、ロンドン大学博士研究員を経て、1991年より東海大学開発工学部生物工学科教授、2002年より同大学院医学研究科教授を兼任。理学博士。現在の研究は、医薬品の分子設計に必要なソフトウエアやデータベースの開発、X線結晶解析、コンピュータ化学、バイオ・インフォマティックスなど。有効で副作用が少ない「テーラー・メイド医薬品」を目指している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kent Kaseda
15
高校上位〜大学教養レベル。内容の正確さよりも、読みやすさに重きを置いた一冊。私は既に、齋藤勝裕先生の『わかる×わかった!量子化学』や『絶対わかる量子化学』といった入門レベルの量子化学の参考書に目を通していたので、本書は非常にわかりやすく感じた。ただ、ややこしい説明を極力省いているが故に、本書のみでは理解し得ないと思われる部分もある。やはり前提知識が無いと難しいのかもしれない。なお、本書には簡易型の量子化学計算ソフトが付属しており、実際にコンピュータ上で分子軌道法を試すことが可能だ。2017/10/10
gaya
3
量子化学入門というより、量子化学使うとこんなことがわかりますよ。という本2009/06/30
かつお
2
電子を見ることが化学だと主張がヒシヒシと伝わった本。本を読む前はフロンティア軌道論の HOMOとLOMOが今ひとつ分からなかったが、ありがたみがわかった。2015/02/15
あすたりすく @本の虫
1
量子力学について原理などを詳しく説明する本ではなく、化学者がどのように量子力学を扱うかという視点で書かれた本だと思う。CD-ROMも付いていてお得だった。2013/05/29
式神
1
割りとマジに量子化学をする。化学系の人間でもそうでなくても、化学の根底にある「物理」を覗くことが出来ると思う。たびたび摩訶不思議な面を見せる(と自分には見える)化学反応が、基本的なところはやはり物理に従う運動であることが理解できる。値段も手頃。2011/09/19