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内容説明
ヒトゲノム、クローン技術と、21世紀は遺伝子の時代に突入しようとしている。そしていま一卵性・二卵性双生児の研究から、身長や体重だけではなく、IQや性格への遺伝的影響も明らかになってきた。遺伝子はどのように人間の心を操っているのか?遺伝をめぐるさまざまな誤解を解く「心と行動の遺伝学」。
目次
序章 偉大ないとこたち
第1章 遺伝のメカニズム
第2章 遺伝を測る
第3章 遺伝の多様性
第4章 遺伝のダイナミズム
第5章 遺伝から観た環境
第6章 遺伝と教育
第7章 遺伝の意味論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ステビア
20
序盤のゴールトンとダーウィンの対比が面白かった(幼稚園児並の感想)。終盤はダイナミックで可塑的な遺伝観を提示。2021/08/07
evifrei
19
遺伝子による決定事項として運命論的に遺伝行動学を語るのではなく、遺伝情報の発現は遺伝子のみに規定されるのではなく環境と相俟って起こるものであることを述べ、著者は本書を明るい遺伝行動学の書籍とすることを試みる。事実として存在する遺伝的要素や環境確保など難しい問題はあるのだが、親から受け継ぐのは飽くまで遺伝子としての情報であり、受け継いだ者の個性はその者が生きる「場」の存在が重要な要素である事を具体例を示しながら説く事で、遺伝行動学のもたらした負の側面である「遺伝子=人間」という思想を戒める。2020/07/23
蓮華
13
同じ遺伝子を持つ一卵性双生児についての研究がとてもおもしろい。 環境、遺伝様々な要素が加わって性格ができているのだろうが、同じ血族でも似た性格になるわけでもない。 不思議だな。2019/04/25
手押し戦車
9
心理現象は遺伝的の影響を受けている身体の特性で生命現象である。驚いたり怖がるのも皆同じではなく十人十色だ。人間の心理現象も生命現象の一部だから遺伝も影響を受けているさらに人間的な環境が言語,直立歩行を出来る環境を作っている。 遺伝的に組み込まれたメカニズムによって環境の対応する。心理,環境がどれだけの遺伝的要因を受けてるか周りを見ると面白い。人は同じ人はいない!皆違う。株式市場でもいかに遺伝的心理が反映されるか?悪材料で多くがレミングになるのが証明している2014/04/23
鳩とほっとしょうが
6
結構古い本だけど遺伝子の不都合な真実に書いてあったこととだいたい同じだった。遺伝する、と言うとき、親の表現型がそのまま子どもに引き継がれるようなことを確かに想像するけど、実際にはそんなに単純じゃない。2022/03/27