人間と機械のあいだ―心はどこにあるのか

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人間と機械のあいだ―心はどこにあるのか

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  • サイズ B6判/ページ数 264p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062203852
  • NDC分類 548.3
  • Cコード C0040

出版社内容情報



池上 高志[イケガミ タカシ]
著・文・その他

石黒 浩[イシグロ ヒロシ]
著・文・その他

内容説明

数年後、われわれの世界認識は、今とどのくらい変わっているだろうか。人工生命やアンドロイドと暮らす未来は、すぐ近くまで来ている。人間の制約を取り払い、なお「人間」であるとはどういうことか?爆発的な技術進化の時代の、「明日」の考え方。

目次

1 石黒浩(時間―三次元から自由になるために;知能―世界のモデル化;機械化―人間がアンドロイドになるとき;対話―進化の逆問題;社会―ロボットの社会性;機械人間オルタ;オルタの開発;対話―機械人間;オルタの解剖学;対話―生命らしさをつくるもの;Q&A)
2 池上高志(意識―インターネットは脳になれるか?;対話―一〇〇年後のチューリング・テスト;社会―人工生命化する社会;機械化―人工知能と次元の溢れ;知能―生命の計算;時間―脳がつくる時間発展)

著者等紹介

池上高志[イケガミタカシ]
1961年、長野県生まれ。複雑系・人工生命研究。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。理学博士(物理学)。東京大学大学院総合文化研究科教授。人工生命(ALIFE)に新たな境地を切り拓き、研究の世界的に牽引。アート作品でも注目される

石黒浩[イシグロヒロシ]
1963年、滋賀県生まれ。ロボット研究。大阪大学大学院基礎工学研究科博士課程修了。工学博士。大阪大学大学院基礎工学研究科教授(特別教授)。ATR石黒浩特別研究所客員所長(ATRフェロー)。人間酷似型ロボット(アンドロイド)研究開発の世界的第一人者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

エリナ松岡

13
2人の大学教授の共著、ということでいいと思うんですが、今回のは石黒さんのアンドロイドの話というより、人工生命のお話といえるかもしれません。最近の人工知能は、どちらかというと、SFのそれではなくて一般労働者を代替する事務機器みたいな、割と夢のないイメージになってきているので、人工生命は新鮮であり夢があるように感じました。両者とも難しい表現を使って色々語っていますが、割と言っていることは単純で一貫しているようなので、この本を通じてそれが読み取れればいいのではないかと思います。2020/07/27

ポレ

12
石黒先生の著書のなかで一番好きかも。互いにリスペクトする間柄が可能にする、バチバチ意見をぶつけ合う対談がメチャメチャおもしろい。緊張してピリついた空気感。見えかくれする話者の昂奮。論旨をつかみかねて逡巡する思考。語られる内容がたいへん興味深いのは当然として、その場の雰囲気や熱気まで伝わってくる構成がすばらしい。2018/10/18

ハチ

12
再読2回目。この2年間で1番衝撃的だった本。生命とは何かを抽象的、数式的に迫る池上さんと具体的、top-down式に向かう石黒さんの凄まじい共同研究・制作の記録。2人の生命論がぶつかり、緊張が高まりヒヤリとする場面があり考えさせられっ放し。自分も基礎研究に身を置きこそしているが「俺は今まで何をやってたんだろう」とへたるほど、ふたりは突き抜けている。大学生よ、必ず読むべし。2018/05/28

バナナフィッシュ。

10
AIを発明したからこそわかった、人間特有の思考法。ハエにはハエの世界があるように、AIにしか見えない風景があり世界がある。その世界は多分人間と並列で、次元は同じ段階のフェーズだ。そうでなければ、あまりにも哀しい。2019/09/28

無重力蜜柑

9
人工的に生命を作ろうとしている二人の研究者の対話。工学屋と理学屋のスタンスの違いが見えて面白い。石黒浩は工学者らしく、心の実在という形而上学など考えるだけ無駄であり、行動主義心理学的に入力と出力から実際的な生命を作ろうとしている。一方、池上高志は物質的制約も超越した数学的構造としての「生命」が存在すると考え、インターネットが心を宿すことを想像する。池上は先月のSFMのインタビューにも答えているようにSF好きで、その想像力の豊かさがプラグマティックな石黒と齟齬を起こしているようにも見える。2020/09/05

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