内容説明
肩車からながめた夕焼け空。夜の駐車場で見つめた月。わたしのそばには、いつもあなたがいてくれた―。これは、ホントの恋。
著者等紹介
八束澄子[ヤツカスミコ]
広島県生まれ。『青春航路ふぇにっくす丸』(文渓堂)で日本児童文学者協会賞受賞。季節風同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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里季
58
大人の入り口にさしかかってる女の子の爽やかな恋のお話。おやっさん、引きこもってたけど改心して働き始める兄、親友、男の子の同級生、先生、そして大好きな住込み従業員さん。どの人もいい人たちで憎めず、お話の筋も爽やか。若い人が読むのにいいお話だ。2014/05/05
ミーコ
52
さやか の恋心だけでなく 家庭の切実な問題・・・ 父親が脳梗塞で倒れ、介護や家事までもしなくてはならない情況にー。 色々考えさせられるお話でした。私が、さやかなら…とても出来ません。従業員の杉田に恋をしているさやか 応援したくなります。ただ、さやかが「杉田」と呼ぶのは違うんじゃないかな?と違和感がありました。 レディへとなった さやか 恋が実るとイイですね。2016/01/31
ぶんこ
48
7歳の息子と産まれたばかりの娘を置いて家を出た母。 零細工場で左半身麻痺をおった父と、ハードな環境の中でも元気で優しい子に育ったのは住込従業員の杉田さんの愛情のおかげ。 愛情豊かに育った子だから、杉田さんに「もっと自分に優しく」と、心のこもった手紙の書ける12歳になったのでしょう。 手紙を読んで泣けました。2015/01/29
エンリケ
37
12才の少女の一途な恋を描くお話。でも甘い恋愛小説ではない。家業である町工場を舞台に力強く生きる家族の悲喜こもごもの人生物語でもある。少女の初恋の相手は工場の従業員。勿論相手は大人。彼女の想いは中々届かない。そして男には暗い過去が有った。父親の病気。兄の家出。そして工場の経営難。次々と少女を試練が襲うが、どっこい雑草の如き逞しさを発揮する。間違いなく彼女の明るさはこの家族の救いになっていた。過酷な境遇が描かれるのに悲壮感はなく、終始微笑ましい。ラストも余韻が残る終わり方。その後の家族の行く末が気になる。2017/03/28
NOBU
21
12歳でも恋は恋。いじらしくて、可愛らしくて、切なさにチョット泣けた。2014/04/26