目次
1 自分をおもしろがる(わからないところがいい;チャーリー・ブラウンの人生問題;「人間なんてほんとにつまんない!」 ほか)
2 勉強ができることよりすごいこと(もののあわれか、センチメンタルか;「家出の季節か…」の本心;「ここではないどこか」に何がある? ほか)
3 落ちこぼれはすばらしい(「ふつうの人」の代表、チャーリー・ブラウン;スヌーピーの中にある「魂の自由さ」;いじわるルーシーは変わらない? ほか)
著者等紹介
河合隼雄[カワイハヤオ]
1928年、兵庫県に生まれる。京都大学理学部を卒業。臨床心理学者。京都大学名誉教授。スイスのユング研究所に留学後、日本にユング派心理療法を確立した
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
1931年、東京都に生まれる。都立豊多摩高校を卒業。詩人。二十一歳で第一詩集『二十億光年の孤独』を刊行。以来、常に現代詩の最先端を歩きつづけると同時に、翻訳やエッセイなども数多く手がけている。1967年ごろから「ピーナッツ」の翻訳をはじめる
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感想・レビュー
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けんとまん1007
31
スヌーピーを題材に、河合先生と谷川さんの対談が、とても面白く、しかも奥が深い。その後の、河合先生の考察が、さらに広がりをもたらしている。個人的に、尊敬するお二人なので、それだけでも貴重な1冊。自分自身、落ちこぼれであると思っているので、とてもこころに沁みるとともに、気が楽になる部分も多い。しかし、この本を読めば読むほど、スヌーピーの世界は、深いんだなあ~と感嘆。2016/07/01
りお
23
自分自身の欠陥も愛せたら少しは生きやすくなるのかな。だめだめな所も好きになれるかもしれないとこの本を読んで思えた。2022/05/17
わった
19
ピーナッツの良さをはじめて理解しました。アメリカと日本では文化の違いが大きく、どうしてもアメリカのほうが良いように感じてしまう。日々の報道番組が日本の悪いところだけを海外と比べて、日本は遅れている!と報じているせいもあるかもしれませんが、アメリカ人のずっと笑顔で喋り続けなければならないというのは、かなり負担だろうなと思います。そういう人たちのためにピーナッツかあるんですね。子供が大人みたいなことを言うのもいいんでしょう。きっとこれが大人が言ってたら興ざめだったと思います。本編読んでみます。2016/02/07
安国寺@灯れ松明の火
11
スヌーピーの世界をめぐる対談、実際の漫画を元にした解説と、大変充実した内容でした。「でも君たちは初めから『外人』なんかじゃなかった」――冒頭の谷川さんの詩(『君たちはどこにでも』)が味わい深いです。私のスヌーピーの記憶は幼稚園ぐらいまでさかのぼれそうです。その後、スヌーピーはビーグルだということを何かで知ったのですが、はじめてビーグルを見たとき、「これ、スヌーピーじゃない…」とがっかりした記憶まであります。「君は初めから『ビーグル』なんかじゃなかった」ということでしょうか。(続く)2013/10/06
にゃおこ
10
小さい頃から好きだったコミック『ピーナッツ』を題材に、臨床心理学者の故河合先生と『ピーナッツ』翻訳者の谷川さんが対談。以前、山崎 努と豊川悦司のサッポロ黒ラベルのCMを見た時と同レベルの好きなもの三つ巴!2015/10/11