出版社内容情報
【内容紹介】
倭の五王とは、いったい誰か。大和国家は誰の手により建てられたか。前方後円墳が突如現れたのはなぜか……。史書を欠く4、5世紀には多くの謎が秘められている。古代朝鮮と騎馬民族の動向を探りつつ、夫余族による大和国家建国を立証することで、本書は、その「空白の世紀」の真実の姿をえぐり出す。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レアル
46
著者だけでなく想像と妄想の広がる「空白の４世紀」。頼りになるのは他国の書物という事で、著者もその世紀の見解を大きく繰り広げられている。しかもこの著者は作家さんという事も手伝って、その見解がとても興味深いし引き込まれる。このシリーズ本当に面白い。2021/11/28
KAZOO
29
松本清張の得意分野ともいうべきなのでしょう。あまり資料のない4，5世紀についての想像性や推理をめぐらせての話は結構引き込まれてしまいます。古代朝鮮や騎馬民族を引き合いにだして、大和朝廷の建設根拠を示そうとするやり方は結構参考になります。2014/11/18
おとん707
7
西暦360年頃から500年頃まで、主に大和朝廷の時代が扱われている。清張はこの時代を「空白の世紀」と呼んでいる。この時代を語る日本書紀の応神紀から雄略紀は全て伝説の域を出ず史実としてあてにできないからとのこと。清張は発掘品の特徴や大陸側の文献などから4世紀中頃に朝鮮半島から渡来した扶余族が天皇のルーツではないかと推理し、天皇の起源は実在した最初の天皇と思われる応神天皇だろうとしている。当然異論もあるのだろうが、現在発掘が禁止されている多くの天皇陵の中に真相の手掛かりがあるのではないかと私は思う。興味深い。2021/12/21
讃壽鐵朗
2
どの巻も面白く読ませるが、学会的には殆ど無視されているのが現実であろう2013/12/11
ひで
1
中国ほか隣国は歴史が進むものの確かに日本の4世紀は謎につつまれている。過去の過剰な皇国史観や日本人の性質が見えるものを見えなくしていった結末か？と思う。2020/07/03
