内容説明
王を名乗るものは全て粛清する―。非道の大国シスタスによるこの皇王宣言に叛逆し、自らを偽王と名乗ったフェンベルク。命懸けで敵の牙城へと向かう幼き戦士は、シスタス軍の追撃から逃れた町で、ある真実を知る。それは嘗て、雲の国・ラビッジで起きた恐ろしい事変と、戦友・リノに隠された悲しい過去だった!!戦乱を駆け巡る、王道ファンタジー第6弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たるき( ´ ▽ ` )ノ
36
第6巻。全然関係なさそうに登場していたあの2人が、まさかこんな風に絡んでいたとは・・・!!リノが王になった背景には、こんなにやり切れない過去があったのか。読んでいて辛かった。シスタスとどんな決着をつけるのか、すごく気になる。フェン、頑張って!!2019/03/01
藤月はな(灯れ松明の火)
17
ラビッジでの話が遣る瀬無さすぎます。己の信念も民にかける心も権力の前では捻じ伏せられることや現状を嘆き恨みながらもしがらみなどによって唯々諾々と従うことも多々、ありますが自分の偽善とも捉えられる中途半端な立場を絶望したフェンがテオの言葉によって吹っ切れる場面が印象的でした。そして事態の拡大を予期して行動していたサチは何を思っているのでしょうか?2011/09/06
陸抗
14
【再読】ラビッジ王国の、シスタスへの貸しって、かなりデカイんですけど…。そのとき何があったのか、ラビッジの人間が居なかったから闇に葬られるとか酷すぎる。フェンは、手を伸ばせる範囲の人は、全員救うんだね。付き合わされるサチとテオは大変そうだけど、少なくともサチは、フェンを何かに利用しようとしてるからいいのか。2018/07/12
しゅう(callette)
5
再読、最近買い揃えた分だから7年ぶり?シリーズで一番表紙が気に入っている。▼表紙の王と女王の悲しい過去と、その隣国の存在しない街」の人たちがこれからどう生きるかの決断がこの巻の軸。ここで起こること、語られることに対して、主人公フェンの立ち位置はあくまで外側になってしまう。そういったときにどんな行動を選ぶか、何を大事にするのか、自分もものすごく考えることになる。あぁ、この物語のこういう部分が私を惹きつけていたのだ、と改めて思った。2016/07/11
呉藍
4
『雲の花嫁』は、ラビッジのために生きて、ラビッジのために死んだ女王のことでしょうか。リノとマットがあんなに気安く近しい理由がわかってしまった。あー、やるせない話。シスタスの目的が見えないなら中枢へ−−間違ってないけど……いいの? そして策士にして最大の謎・サチの真意はいつ明かされるんでしょうね。負けるな、フェン!2011/08/21