内容説明
鴉の濡れ羽島で起こった密室殺人事件から二週間。京都、私立鹿鳴館大学。「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”が級友・葵井巫女子とその仲間たちと送る日常は、古都を震撼させる連続殺人鬼“人間失格・零崎人識”との出会いによって揺らめき脆く崩れ去っていく―。そして待ち受ける急転直下の衝撃。一つの世界が壊れる“そのとき”を描ききった新青春エンタの傑作。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
93
二作目はより身近な舞台設定になったのでより青春小説的味わいが濃い。殺人鬼零崎のキャラも秀逸で掛け合いも面白い。2012/05/13
がらは℃
63
いーちゃんの歪みっぷりが際立っていたなあ。友達だから、友達のために、、、歪んでいるのはいーちゃんだけじゃないのかな。まぁ、戯言ということか。2010/11/27
ひめありす@灯れ松明の火
60
およそ十年ぶりの再読であるらしい(もっと最近読んだ気もするけれど…)シリーズ二冊目。ここから本格的に戯言が好きになったので、とても思い入れのある一冊です。完璧な均衡の内にあると思っていたものは、実は誰もバランスを取ろうなんて思っていませんでした!な話。巫女子ちゃんならどんな風に表現するんだろう?葵井巫女子ちゃんは青=友の本当に巫女だったんだろう。いーちゃんと一緒に、友達と一緒に、外ではっちゃける為の存在。だから彼女がフリーになった今世界から必要なくなって、御退場の運びになったのかもしれませんね。戯言ですが2016/10/08
くろり - しろくろりちよ
46
『戯言』シリーズ二作目。一作目では実は「そこまで」西尾維新の引力を感じられなかったものが、一転。圧倒的なロジック。さて、ネタバレ注意。大学で初めてできた「友だち?」と、鏡を見るように出逢った殺人鬼・零崎人識を通して、ぼく・いーちゃんを解析するのが目的だよね?恋愛。人間失格と欠陥製品。ぼくが持つ…否決して持つことがない鏡の向こうの想い。まさか、語り部が嘘を吐いてくれるとは。でも断罪は苦しくて正しかったね。いーちゃんの欠陥は確かにぼくらの誰にでも合致するほど大きくて、このシリーズが学校で流行ったのも解る気が。2011/12/13
PSV
39
零崎って、JDCか?相変わらずの後味の悪さ。初期西尾維新は伊達じゃない。前作に比べると、インパクトは抑えられてるが、その分小器用に上手くなってる。とりあえず、零崎最高! ★★★☆☆2012/05/06