内容説明
ドイツのカイザーの王子たちを教育した英国婦人E・ハワードは、明治三十四年日本に招かれ、元薩摩藩主島津家の五人の子息の教育を託された。本書は、その興趣溢れる養育体験記であり、激動する明治のすがたを伝える回想記でもある。また、当時の上流社会の家庭の様子と日本の風俗や日本人の気質が愛情こめてほのぼのと語られる。
目次
日本に来て
公爵と四人の弟たち
顧問と使用人たち
通訳、食事、買い物など
子供たちとの生活
学習院
道路と交通
お茶と雛祭り
関西旅行
日光、箱根、鵜飼い見物
日本の家屋
日本のキリスト教
日本人と刀
日露戦争
戦勝祝賀会と暴動