講談社学術文庫<br> 対人恐怖の心理―羞恥と日本人

講談社学術文庫
対人恐怖の心理―羞恥と日本人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 292p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061592827
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C0147

内容説明

対人緊張、赤面恐怖、蒼面恐怖、表情恐怖、態度恐怖、醜貌恐怖、視線恐怖。これらのすべて、進行段階に応じた対人恐怖の中核的症状であり、病状変遷の出発点となるのは「羞恥」する心である。この病いは、諸外国にくらべ日本に目立って多くみられる。対人恐怖という神経症の底に横たわる「羞恥の構造」を解き明かし、「羞恥」を手がかりに日本人の心性や文化のありようまでをも探った異色の精神病理学。

目次

第1章 対人恐怖の精神病理学序説(対人恐怖の臨床像;対人恐怖の精神病理学序論)
第2章 羞恥の構造(羞恥の病理;羞恥の構造;その他の羞恥論の批判的考察)
第3章 罪の構造(罪の病理;罪の構造)
第4章 羞恥の文化(和辻哲郎とサルトル;日本文化論)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

2
対人恐怖症の病理を説明するだけでなく、羞恥が人間存在の根源的なものであることに踏み込み、そこから日本人全体の心性の解明まで進んでいて、大変興味深かった。患者だけでなく、日本人に対する優しさというか、まなざしが見てとれる。羞恥を即恥辱的なものと見ずに、発展的な精神発達へ至る基礎とみなしている。これは芸術をはじめ様々な分野で成功している人に多くみられることであり、従来の羞恥論では捉え切れなかった面を考えさせられる。2010/04/01

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