内容説明
「自由」「平等」「自治」など現代社会を支える重要な理念は、いつ、どこに生まれたのだろうか。筆者は西ヨーロッパの中世都市に育まれた市民意識にその根源を求め、都市の形成と発展を論究。商人仲間の主導で組織された平等な誓約団体の結成が、十一世紀末から二十世紀にかけて北欧諸都市に波及し、氏族的制約から解放された近代市民意識の源になったとする。西洋史の泰斗による中世都市研究の名著。
目次
第1章 転換期の歴史把握のために
第2章 マックス・ウェーバーの都市研究
第3章 商人ギルド起源考
第4章 西欧市民意識の源流
第5章 中世紀の社会と文化
第6章 ドイツ中世都市の起源について
第7章 イタリア中世都市の成立について