講談社学術文庫<br> 日本語と世界

講談社学術文庫
日本語と世界

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  • サイズ 文庫判/ページ数 363p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061588936
  • NDC分類 810.4
  • Cコード C0181

内容説明

高く揺ぎなく聳える本居宣長の国文学。しかし著者はその根底に、若き日の宣長を新しい学問へと駆り立ててやまなかった人間の熱い秘密を探り当てる。人は何のために学問をするのか。学問とは何か。根源的な疑問に答える巻頭講演を初め、上代文法・日本語系統論など11の論文を収録。既に巨きな業績をあげながらなお未知の真実の解明を目指して前進する著者の、方法と行動と情熱が凝縮した論文集。

目次

語学と文学の間(語学と文学の間―本居宣長の場合;橋本先生の国語学演習)
日本語について(文法ぎらい;ハとガの源流;日本語について;日本語の将来;稲荷山古墳出土鉄剣の銘文;狭山事件の脅迫状は誰が書いたか)
日本語はどこから来たか(日本語の誕生;日本語はどのくらい古い言語か;日本語と朝鮮語との語彙の比較についての小見;日本語の系統論の新しい展開)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カットマン

1
宣長の話は小林秀雄が源氏の理解が馬渕と袂をわかつ原因と言っていて(正直言えば批評文の伝聞。小林の『宣長』は30年以上積読)、語り方が違うと非常にわかりやすいなと。もうああいう人を雲に巻くような自己陶酔文はいやだなと。この本は、タミル語説が目当てで読んだわけだが、門外漢には何でインドでタミルなのかと???だったが、明治以来、日本語の起源や言語系統は世界的に研究されていて、その成果を踏まえた議論だった。ちゃんと科学的に立論しているわけだ。2018/07/26

skydog

0
所収論文初出一覧によると、1952年から1986年の間に発表されたものを、いくつか掲載したもののようだ。前半は、本居宣長がどのように源氏物語を読んだか、助詞「は」と「が」について、国字改革、国語教育などについて書かれている。後半では、「日本語はどこから来たのか」という大きな問題について書かれている。これについては、過去から現在までどのような研究が行われて、現状はどのような状態であるのかの概略が説明されている。しかし、私たちは母国語である「日本語」について、あまりにも不関心すぎるようだ。2015/07/09

中村明裕

0
(#大野1989)不思議な魅力のある本。■宣長についてのファンタジーは、創作としておもしろい。■自動翻譯機は片假名かローマ字で作られるだらうと(一六八頁一九六七年)に書いてあるけど外れたね。■狹山事件の話は興味深い。私も被告は犯人でない氣がする。■言語形成期の話(二四七)もおもしろい。■日本語の起源がタミル語だといふ件の説は、とてもオカルティックな魅力に溢れてゐる。2011/10/09

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