講談社学術文庫<br> ミルの世界

講談社学術文庫
ミルの世界

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 358p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061588295
  • NDC分類 133.4

内容説明

『自由論』で知られる19世紀のイギリス功利主義思想家ジョン・スチュアート・ミル。本書はミルの生涯をたどりながら、ベンタムやカーライルら当時のヨーロッパの代表的知識人との多彩な交流を通じて、ミルがその思想をいかに形成・発展させていたかを探り、また彼の思想を倫理学的視点から考察することによって、ミルの自由主義が功利主原理の枠内にあることを明らかにした。彼の十余の著作の抄訳と解説をも付した画期的書き下ろし。

目次

第1部 ミルの世涯
第2部 ミルの思想(ミルと明治の思想家たち;19世紀思想家としてのミル;ミルの実践の論理;実践の論理の用法;動機付けとしての強制力;功利原理とは何か;功利原理の証明;自由と功利性)
第3部 ミルの著作(「カトリック教徒の解放」;「完成可能性論」;トーマス・カーライルへの手紙;ジョン・プリングル・ニコルへの手紙;アレクシス・ド・トクヴィルへの手紙;『コールリッジ』;コントへの手紙;『議会改革案』;『自由論』;アーサー・W・グリーンへの手紙;『功利主義』;ジェームズ・ミル著『人間精神の現象分析』註;「有神論」)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

向う岸

3
「満足したブタであるよりは、不満足の人間である方がよいし、満足した愚か者であるよりは、不満足のソクラテスである方がよい。もし愚か者やブタが異なる意見を持つとしたら、それは、彼らがその問題について、自分たちの側だけの知識しかないからにすぎない。この比較の一方の側は、両方の側面を知っている」弱者救済の考えが、高給取りで生活の不安のないミルから出現したのは面白い。女性の地位向上も含め、紆余曲折を経て夫婦となったハリエットの影響が大きいのかもしれない。2012/10/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1595483
  • ご注意事項