講談社学術文庫<br> 短歌に見る人生

講談社学術文庫
短歌に見る人生

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  • サイズ 文庫判/ページ数 296p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061587984
  • NDC分類 911.16

内容説明

戦後短歌を切り拓いた歌人宮柊二の歌論集。短歌に見る人生の諸相、師白秋をはじめとする迢空、秀雄ら現代歌人論など、中心的歌論をほぼ網羅する。作者の歌と人間を理解する“自歌自注”の書である。

目次

新仮名遣論と芸術院賞(去年の雪いまいずこ―抒情詩と意味について;新しい鎮魂の歌;人生とうたごころ;短歌に見る人生;感動と表現―短歌のたのしみ;私の手帖;わが歌のはじめ)
抵抗としての白秋―が書けない弁
白秋先生歌碑
吉野秀雄氏の文芸
日本人の短歌好き〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

89
歌人宮柊二氏の散文を集めた本。歌人独特の言葉遣いで、対象を鮮やかに浮かび上がらせる味わい深い文章が多かった。一番印象に残ったのは宮氏が関わりを持った無名の歌人たちを追悼するもの。病気や自殺で若くして命を落とした歌人たちの歌と人生を愛情と尊敬をこめて描いている。無名の歌人たちの歌を読んで、短歌はわずか31音だが、人の生を凝縮できる優れた形式だと改めて思った。「もし明日は死すといはれても 執拗に十年は生きなむ 母なればわれは」 癌のために39歳で亡くなった女性の歌です。2014/06/09

うえ

4
「酒のまず からしさをする 人よりも 君が主は刻々によし」「右は釈迢空先生の一首で、先生から家の女房がいただいた歌である。先生のこの歌は、明らかに右の旅人の第八首目を本歌に踏んでいる」(黙然をりて 賢しらするは酒飲みて 酔泣するになほ若ずけり)「この一首はどうも私の酒を諷されているらしい…家内が先生のお宅に伺った折り、「あなたの一枚書いて上げましょう」とその席で懐紙に書いてくださったものだという。そして更に「これは宮さんに酒を飲みなさいという意じゃありませんよ」と付け足されたという」2017/07/24

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