内容説明
本書は『岩波英和辞典』の編者として知られる田中菊雄が、読書の方法や情報取得・整理の技術を知りたいと思う人のために、自らの体験をもとに著した読書法の入門書である。昭和１６年の刊行以来、読書人必読のバイブルとして読書界に大きな影響を与えた先駆的著作で、読書の方法は勿論のこと、カードの取り方や図書館の利用法、辞典や雑誌の利用の仕方など具体的な方法が語られている。強烈な個性と書物愛の精神に満ち溢れた名著。
目次
読書に法があるか
書籍とは何であるか
読書は何のためにするのか
読書の方法
読書と時間の利用法
図書館の利用法
研究のための読書
修養のための読書
教養と読書
趣味および娯楽としての読書〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yomineko＠猫と共に生きる
62
小学校卒から山形大学教授まで登りつめた深い教養の持ち主である著者が国内外の知識人の文章を引用しながら読書法を講じる。かなり、内容が難しく読むのに時間がかかってしまったが、難解な漢字も昔の教養人はパソコンで変換することなしに自筆で書いていたということに感動した。2020/04/21
K(日和)
12
大量の引用が非常に効果的。読書を様々な項目ごとに章立てて解説している。2014/04/12
ユウユウ
4
星5。こういうのを普遍的というんだ！ 小学校しか出てないのに大学教授になるほどの努力家を支えたのは読書。 でも本が好きすぎて、人としてはダメなところまで愛しい。 面白かった。2023/10/28
Hideki Ando
3
昭和１６年が初出なので、最早７０年以上昔の読書法となってしまった。しかし、さらに古い江戸時代や明治時代の引用からなる本書は未だに古さを感じさせない。特に１５章の初めの数行等は、その通りと頷く限りだった。現在は絶版になっているようだが、早い再販を期待したい。2014/07/03
monodoi
3
もっと学びたい、究めたい、読み直したい、それからでなければ死にきれない。＜田中1987：158＞2013/01/01
