内容説明
なぜ長期と短期の記憶があるのか、ボケは治るのか。記憶の物質的・進化的起源を追う遺伝子研究の最前線から、脳科学最大のテーマに迫る。
目次
第1章 記憶を分類する
第2章 記憶の座はどこにある?
第3章 ニューロンの実像
第4章 シナプスに眠る記憶の本体
第5章 記憶を操る遺伝子
第6章 ボケの治療法を求めて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kogoty
3
日野啓三氏の「書くことの秘儀」に挙げられていた書籍の一つ。氏の考察というか仮説にとってキーとなった書物のようなので興味を持った。科学というのはどれだけ細分化が進むのだろうと思っていたが、『多様な分野の研究者たちが連携し、共同戦線を組んで記憶の解明への熱い闘いを開始している』という最終段を読んで嬉しくなった。他にも(わからないなりにだけど)その仕組みのあり方は、自分の経験則に対する慎重さと相通じるなあと思えるところなどあって、興味を持って読めた。20年近く前の発行だから今ではもっと解明されているだろう。2016/01/24