内容説明
時はデボン紀と呼ばれる地球史上の一時代。一般には「魚の時代」と呼ばれ、魚類型の動物が急増した。この動物たちは湖や川、沼地、入り江にすみつき、デボン紀の後半には、指の付いた四本の足=四肢を発達させた。この「四肢動物」は、以後3億5000万年ほどのあいだに、水中生活を離れて、地上を歩き回る脊椎動物へと進化し、徐々に陸上を支配するに至った。世界の第一人者が書きおろす「生命の歴史」シリーズ第3弾!人類の祖先はなぜ大陸をめざしたのか。
目次
第1章 はじめに
第2章 類縁関係と近縁―肉鰭類の系統
第3章 頭骨と骨格の変化
第4章 デボン紀の世界
第5章 最初の足―ファメニアン期の四肢動物
第6章 水から陸への冒険
第7章 石炭紀前期の始まり―第一段階
第8章 石炭紀後期―広がる地平線
第9章 生き物たちの上陸作戦―まとめ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
26
今から3億7000万年前のデボン紀における魚たちの変化、具体的には水中から入り江や川、沼などへも生活範囲を広げ、3億5000万年前頃には地上を動き回る動物になっていった。この生存戦略の変化を化石などから当時の生物たちの骨や骨格を解説している。この分野はシーラカンスのことくらいしか知らないのでひたすら知識を吸収していった状態でしたが、読んでいて面白かったし、新書としては図表やスケッチも充実しているので親切な一冊でした。骨の変化をひたすら読むのがこんなに興味深いとは。2022/05/04
takao
1
ふむ2021/05/09
黒胡麻
0
四肢動物が陸上に適応する進化の過程を解説した本。化石の頭骨や四肢の骨格に起きた変化を詳細に追っていくので、どうしても専門的な骨の記述が多く、読むのが大変だった。2012/12/24
ニョンブーチョッパー
0
△2004/02/20