内容説明
意外に高い女性の地位、アシーラ主義でまとまる人々、妖怪や邪視などの迷信。建て前としてのイスラーム信仰の背後に潜む生活慣習や民間信仰を探る。
目次
第1章 村に入るまで(未知の国ヨルダン;ヨルダン人と村;調査地を決める;家捜し)
第2章 クフル・ユーバー(風土;住民;歴史;言葉;アシーラ主義)
第3章 アブー・サーリム一家(商人;妻;子ども;衣食住)
第4章 ムスタファー(アシスタント;農民;結婚;調査者と被調査者)
第5章 イスラーム(イスラーム的解釈;ムスリムになること;宗教者)
第6章 民間信仰(聖者;死;妖怪;呪術師;邪視)
調査雑感
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にゃん吉
1
著者が1980年代後半にヨルダンの農村で社会調査した際の四方山話といったカンジです。特に、著者の研究テーマに関わっているらしいイスラム教徒の民間信仰、呪術による治療、幽霊、邪視の話あたりが面白い。現地の人は、基本的に、イスラム教の教義と矛盾を感じずにいるらしいのが興味深い。表題のとおり「アラブ」ムスリムの話なので、他地域ではどうだろうとか、そういった興味も湧く一冊でした。 2019/07/19
hikarunoir
0
「科学」や「広義の恋愛」といった要素が育ちにくい社会であるかの様な印象を受ける。2010/09/06