講談社現代新書<br> 美について

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講談社現代新書
美について

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  • サイズ 新書判/ページ数 247p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061157248
  • NDC分類 701
  • Cコード C0210

出版社内容情報

【内容紹介】
山河の美しさ、芸術の美しさ、人格の美……美は、さまざまな位相をとって人間の前に立ち現われ、より高い価値へとひとをいざなう。では、ひとはいかにして「美」を発見し、どのようにこれを受け入れてきたのか。最高の美とはいかなるものなのか。本書は、美についての理念の変遷や芸術の展開と関連づけながら、その存在論的意味を解明した美についての形而上学である。

美は人間の希望である――真と善と美とは人間の文化活動を保証し、かつ、刺戟してやまない価値理念である。真が存在の意味であり、善が存在の機能であるとすれば、美は、存在の恵みないし愛なのではなかろうか。われわれは美しい山河を眺めただけですら、救われた思いに浸る。卓越した芸術作品の美に接すれば、人間の偉大さにうたれ、自分が人間に属することを誇りに思うであろう。美は、たしかに、挫折し苦しむことの多いわれわれに差し出された存在の光りのようにも思われるではないか。美はこのようにして、人間の希望である。この輝かしい経験内容である美を反省しないでいることは、人間の栄光と喜びとについて考えずにおくことになる。――本書より

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

井月 奎(いづき けい)

32
美は、そのありようが多岐にわたり、影響も無限に思えるほどに広く与える。著者はそれを分類してまとめ、さらに美の意味を簡潔な文章にまとめて、たった二百数十頁でそれを仕上げるのです。この嗟嘆すべき仕事は、人は崇高な存在であり、美はその表れであり、それを広めたい。という熱意がなさしめたのでしょう。整っていますがどこか不器用な文は、その気持ちの熱さを際立たせます。美に魅せられて美に惑わされている人は私だけではないでしょう。その惑いを断つ奇跡のような本です。美に向かい果てしのない道を一歩ずつ進むのです。命のある限り。2016/01/30

井月 奎(いづき けい)

29
読めば読むほど文章の意味をつかむことが難しくなってきます。そして不思議なのですけれども、細かくとらえきれていないはずなのに美についての理解は深まります。なぜ美を抱くべきなのか、美とはどこにあり、どのように心に作用するのかがおぼろげにわかります。人によるのでしょうが、精読して理解しようとするよりも、何度も何度も読んだほうがいい本だと思います。私が無人島に流されるとして、本を一冊だけ持って行っていいと言われれば泉鏡花のものを持っていきますが、三冊良いよ、と言われれば間違いなくこの本を手に取ります。2018/08/15

井月 奎(いづき けい)

27
再読です。ドストエフスキーは著作で美について数々の考えを書いています。一義的に表現できないからでしょう。ドストエフスキーですら美を持て余すのです。しかしどうでしょう、幼い子が花びらをつかんで見せてくれる。至上の美ではないでしょうか。つまり美はあるのですが美を語ることはできないのです。そのことを著者は理解しており、早々に美を芸術、という入れ物に入れて説明します。芸術は美の輝きを纏った人間の行為であるとして、その意義と意味を分かりやすく深く書きます。美や芸術に多少でも関心のある人は必読と言って良いと思います。2016/01/31

Kamal

25
【美について/今道友信】 “己の生涯を犠牲にしてまでも(中略)尽くすということは、善を超えて美であると言わざるをえない” 美とは心から生じてくる輝きで、精神的な所産だと言う。「己の大きな犠牲」と「悔いなき心」がその輝きを生む。その解釈は遠藤周作先生の世界に通じ、成程と思わされた2022/06/30

寝落ち6段

14
美、これほど個人による差の大きい感覚はないと思う。同じ絵を見たとしても、色合い、筆使い、構図など美への視点がそれぞれ違う。更に美しいという言葉は、絵だけではなく、情景、物語、生き様など様々な場面で使われている。人類はこの複雑怪奇な美という感覚を扱い、発展してきた。美には、流行り廃りもあるし、芸術品の中には今でも美しいと思うものもある。それは、美は感覚的なだけのものではなく、理解しようという知性の働きがあるからこそのものだからである。つまり美とは、人類の叡智であり、未来を形作る希望でもあるのかもしれない。2020/09/11

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