緑の毒

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048742351
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

妻あり子なし、39歳、開業医。趣味、ヴィンテージ・スニーカー。連続レイプ犯。暗い衝動をえぐる邪心小説。

著者等紹介

桐野夏生[キリノナツオ]
1951年金沢生まれ。99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で紫式部文学賞、10年『ナニカアル』で島清恋愛文学賞、11年同作で読売文学賞。04年英訳版『OUT』で日本人初のエドガー賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

205
川辺は医者になって人生勝ち組になったと確信したに違いない。しかし医師のカーストで最下位である開業医にしかなれず、そのために多額の借金を背負いながら自分より上位カーストの勤務医である妻に不倫された屈辱と劣等感がレイプという形で爆発する。周辺の登場人物も「人生こんなはずではなかった」という底辺意識の塊ばかりで、誰ひとり共感できるキャラはいない。ネットを通じて被害者が結びつき川辺を追い詰めていくプロセスも、偶然の出会いを多用しすぎだ。プロットは面白いのだから、もう少し人物造型や物語の構成を細かくしてほしかった。2021/02/06

ミカママ

200
面白い、面白いんですよ、だからこそ一気にイケたわけだし。でもここ最近の桐野作品には「毒気」が足りないんでは?この作品にしたって、ラストレイプ犯が追い詰められてからが「極み」だと思うのに、なんとも拍子抜け。桐野さんを読むたびに『OUT』みたいな衝撃を期待してしまう私がいるんですよね...。2015/04/27

takaC

164
あら?気がつけば有り触れた娯楽小説に終わってしまった。桐野夏生著書への期待度に対して結末が拍子抜けでは?奥付によると、2003年12月開始で2011年5月終了の全12回不定期連載らしいが、確かな構想に基づいた長期連載だったのか、成り行きで纏めてみました的なモノなのか判定困難。本文中に直截的な描写はなかったけど、エピグラフから想像すると、タイトルは green-eyed の意訳ってことですね。 2012/03/27

ゆみねこ

100
クリニックの院長・川辺康之は、不倫をする妻への屈折した思いとプライドの高さから卑劣な犯行を重ねる。被害者たちの逆襲が意外な形になり、ドタバタと終わった感。先が気になって一気に読めたけれど、感動も余韻もなし。残念。2016/11/15

Yuna Ioki☆

96
934-137-16 コメディでしょうか?もっと緊迫感あふれる作品かと思っていただけに拍子抜け(笑)ラストは無理やり終わらせた感じがしてしまいました(¯―¯٥)2015/04/16

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