内容説明
「よし、あの娘、拉致監禁しちゃおう」「また病気が始まったんですか？かわいい娘を支配下に置こうとする―そういうのを世間では余計なお世話って言うんですよ？」「何言ってんだ。完全なる“救済”だよ。あぁ、私は常に正しいことをしてしまう―（激しく苦悩）。」ある日、電車の中で中学生・荻浦嬢瑠璃を偶然見かけた、とんでる“電気女”飛鳥井全死。ただ気に入ったという理由だけで嬢瑠璃に近づき、彼女の自我へ滅茶苦茶な干渉を始める。理不尽な干渉の末、嬢瑠璃は―壊れた！？少女に近づき事件を起こし、勝手な論理で勝手に解決していく飛鳥井全死の美少女攻略ゲーム。これは悩める少女を救う“福音”なのか！？それとも単なる“おせっかい”なのか！？奇才・元長柾木の“美少女攻略”ミステリ登場。
著者等紹介
元長柾木［モトナガマサキ］
１９７５年生まれ。ゲーム作家、小説家。独特のセンス・オブ・ワンダーで注目を浴びる。「新現実」「ＳＦマガジン」「ファウスト」など様々な媒体に作品を発表。今もっとも注目の新鋭作家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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miroku
17
中二病的世界観による微妙な面白さ。転落寸前……あるいは、目下転落中と言う感じの面白さ。……と言えば良いか？！2017/10/09
間立
2
角川文庫で読了済みだが扇情的な表紙につられてあえて購入。表紙と帯とでとってもダメな本を読んでる気分になります。 メタテキストを読める女・全死が、敵意を持った接触をすべてよける事ができる香織をおともに女の子を奴隷にしたがる話。ほんとうはちがいます。これが一般ウケする世界が到来したらどうしよう。2012/05/03
ryu
2
ゼロ年代SF傑作選で興味を持ったので１冊読んでみました。ファウスト系／ゼロ年代文学の正統的な申し子、だと思います。ただ比較するべき西尾維新や奈須きのこに較べると才気をオブラートに包んでいないので明らかに一般受けしないし、そもそもしようとしてないよね。この破滅的なベクトルがどこに辿り着くのかは見てみたくもありますが。続編も出てるのか…気が向いたら読んでみよう。2011/11/23
dknk
1
ハヤカワの「ゼロ年代SF傑作選」経由で。今日の視点からだと「あー、こーゆーのがエッジだった時代あったよな」懐古感が強い。長編だとクドすぎた2015/04/05
void
1
【★★★☆☆】「それ＝それ」としてしか受け取れない設定だったり、ジャーゴンなどで煙に巻くテキストは褒められるものではないのは分かる。分かるのだが好きなんだよねｗトリック自体には惹かれなかったが、奇抜なキャラと元長作品お馴染みの「新人類」の新たな側面が見れたのは嬉しい。なんと魅力的な渦なんだろうか。2011/03/21
