管仲〈下〉

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管仲〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 328p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048734486
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

不遇な日々を過ごす管仲に一筋の光明が射した。斉国の公子小白の傅となった鮑叔の推挙により、管仲は公子糾の家宰となる。ふたりはともに力を合わせて斉国を盛り立てていこうとするが、時は争いの絶えない春秋の世、朋友である管仲と鮑叔も、いつしか戦渦に巻き込まれていく…。壮絶な人生のなかで、管仲は一本の矢を放つ。それは、彼と中華の運命を一変する、新しい時代への嚆矢であった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キジネコ

33
史実が何処まで真実を捉えているのか?時の施政者の都合に合わせて変更される事実から私達後世の読者は何を読みとればよいのか?残された記録を周密に慎重に辿り推理を積み上げ、きわどい椅子取りゲームの敗者には、生きる事さえ許されぬ過酷な競争の物語を作家は大胆に紡ぐ。敵対する皇子の命を奪おうとした管仲、競争の敗者となった管仲が誅されず、覇道を行く桓公の信任を得て腹心となる快事よりも、むしろ心情の転変の不思議に戸惑います。厚い信頼を寄せる鮑叔の推挙だとしても管仲の矢は王の命運を一度は断ったのに。学ぶべきは覇王の度量か。2024/05/05

キジネコ

33
史に輝く 管仲と鮑叔の友情の実相が どの様にして生まれ どの様にして育まれたのか? 残された 史実の足跡を追い 拾い集めた緒から 物語を再構築する宮城谷さんの物語世界に触れる度に 「人とは・・」の問を 己に課します。ほぼ上下巻を通じて管仲を信じた鮑叔の物語と言っても良いような気がしました。それだけに些か終盤の管鮑の交わりに関する鮑叔記述の淡白さに贅沢な不満を感じましたが 相変わらず 魅力的で示唆にとむエピソード、 深く 重く 心に響く言葉の数々に感じ入りました。2014/08/16

星落秋風五丈原

15
「許す」の一言が言えなかった君主は暴走する。彼に父親を殺され、母親を奪われてもなお国のために、恨みを押し込め「許し」た魯の荘公。そして桓公は事もあろうに自分を射殺そうとした管仲を、国のために「許す」。管仲もまた、自らを窮地に陥れた男を自分の部下にし、「許す」側の人となる。復讐と許し。いずれを選んでも、厳しい道が待っている事が、 読み取れる。けれど、私が望んだように、管仲が私情を優先していたら、 被る被害は、甚大だったろう。かわいげのなさには、理由があった。 その先には、目指すべき理想の君主像があった。2003/05/02

著者の生き様を学ぶ庵さん

5
管仲と鮑叔の【管鮑之交 管鮑の交わり】は、通り一遍の説明では理解しにくい。宮城谷昌光先生の同著に逢えて、初めて意味が分かった。上下巻を読み通して、しみじみ思う今日この頃。2015/05/23

Koike Katsuya

4
管仲は「無税が理想の富国である」と考え、経済政策を行った。これは普遍的な真理だと思う。2012/06/21

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