内容説明
マルチコア、マルチプロセッサ時代に必須の技術である並行プログラミングを基礎理論から身につける。
目次
原理(相互排他;並行オブジェクト;共有メモリの基礎;プリミティブな同期操作の相対能力 ほか)
実践(スピンロックと競合;モニタとブロッキング同期;リンクリスト:ロックの役割;並行キューとABA問題 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kgbu
1
気になるところを拾い読みしただけですが、扱っている内容は、並行プログラミングの基礎をきちんと押さえていると思います。実際に仕事をする場合に、使用するライブラリやフレームワークを選択する判断の基礎になると思いました。(並行処理にはCPUの機能も知らないといけないのでヘネパタ(パタヘネ?)本も読むことになるでしょう。)翻訳については気になりませんでしたが、用語に関して基礎知識が無いとつらいかな、とは思いました。参照論文も読みたくなりました。2010/10/07
Q
0
マルチコアというパンドラの箱をあけてしまった人類に並行プログラミングの一から十までをJava言語を使う範囲で懇切丁寧に解説してくれる貴重な日本語文献。最後にはトランザクショナルメモリについてさえ説明がある。Javaに肩までつかった人材なら本書ほど力になる日本語の本はないだろう。一方低レイヤは悲しくもC++やメモリモデルも曖昧なC言語を使うことを強要されている。場合によってプロセッサのキャッシュコヒーレンシーの問題がアプリ層まで染み出してしまうことがある。このような現実を解説してくれる本を個人的には読みたい2021/10/08