内容説明
天才詩人アルチュール・ランボーは母音に色を感じたという。抑えられない笑いと涙を繰り返す患者や、自分の左側を完全に無視する患者―。この奇妙な現象は、すべて「脳」が演出している。私たちは、自分たちの脳の働きについて、まだほんの少ししか知らないのだ。切断された手足がまだあると感じる幻肢患者の鏡を使った治療で世界を驚愕させた著者が、ベストセラー『脳のなかの幽霊』に続いて、未知の領域「脳」へ深くわけいり、さらなる知的冒険へと誘う。
目次
第1章 脳のなかの幽霊
第2章 信じることは見ること
第3章 アートフルな脳
第4章 紫色の数字、鋭いチーズ
第5章 神経科学―新たな哲学
著者等紹介
ラマチャンドラン,V.S.[ラマチャンドラン,V.S.][Ramachandran,Vilayanur S.]
カリフォルニア大学サンディエゴ校の脳認知センター教授及び所長。ソーク研究所兼任教授。十代の時に書いた論文が科学誌「ネイチャー」に掲載された神経科学者
山下篤子[ヤマシタアツコ]
1952年生まれ。北海道大学歯学部卒業
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感想・レビュー
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bapaksejahtera
7
先日読了の「脳のなかの幽霊」の補論かと思ったが本書は講演録であり分かり易いが、当然に極めて短い。前著のように盲点の認識や錯視の読者に例を用いて認識させる記述はないし、論及する事項も広い。敢えて言えば本書を先に読んだほうが良いのかもしれない。少し気になったが、本著の日本語訳文には誤りや不適切な所が多い。校正ミスか。2022/09/11
macho
5
やっぱすげーな。でも、TEDヒアリングできへんわ。笑えるぐらい早口やねん。インド??人の英語ってほんまおもろい。2013/06/29
shouyi.
4
前作「脳のなかの幽霊」があまりに名作でこの二番煎じのような題名に二の足を踏んでいたが、読んでみてなぜもっと早く読まなかったのかと後悔した。芸術への脳神経科学からのアプローチは目からウロコが落ちるような思いだった。2018/12/22
北条ひかり
4
3時間21分(島根県西部視聴覚障害者情報センターと音訳者さんに感謝) 聞き始めて、「うわっ、これ面白い!」とハマってしまった。だいぶ前にNHKのドキュメンタリー番組で見たような気がするのだが、内容はすっかり忘れていた。音訳の入手に手間取っているため、「脳のなかの幽霊」「火星の人類学者」などよりも先に聴くことになってしまったが、本書は一般向けの講演をまとめたものらしく、とてもわかりやすい内容だった。脳科学・心理学・言語学の関連にも興味があるし、なにより視覚障害者としては脳と知覚の関係に非常に興味がある。2015/09/12
yori
4
★★★★★ 共感覚は200人に1人の割合らしい。思っていたよりもかなり多い印象。私は残念ながら共感覚者ではない、、。2015/01/22